◆ 連続守備機会無失策記録が569でストップ
開幕から3週間。今季も早くから様々な記録が生まれていくなか、大きな話題になった“記録の終わり”がある。
4月2日、横浜スタジアムで行われたDeNA-広島の一戦。広島の二塁手・菊池涼介に“失策”がつき、連続守備機会無失策記録が「569」でストップした。
場面は8回裏、4点リードの守り。二死一・二塁の場面で、桑原将志の詰まった当たりは投手の頭上を越えて二遊間へ。全速力で前に出た菊池は二塁ベース前で打球を処理しようとしたが、これはグラブに収まり切らずグラウンド上に転々。どこにも投げることができず、満塁となった。
しかし、佐々岡真司監督も「ちょっときつい判定」と話したように、内野安打と判定されてもおかしくないような打球。試合後には広島だけでなく、DeNA側からも「失策ではなく安打ではないか」という趣旨の要望書が提出されたほどだった。
それでも、判定が覆ることはなく、このシーンについては菊池の失策が確定。昨年、二塁手として史上初めての“守備率10割”という大偉業を成し遂げた男のエラーは、2019年9月16日以来でおよそ1年7カ月ぶりのことだった。
◆ 目指すは新たな“連続記録”
無失策の連続記録が途切れてしまったのは非常に残念だが、菊池にはまだ期待できる“連続記録”がある。守備の栄誉「三井ゴールデン・グラブ賞」の連続受賞だ。
菊池は2013年から2020年まで、8年連続で二塁手のゴールデングラブ賞を受賞中。8年連続での受賞は、二塁手として最長記録であり、また8回の受賞は辻発彦(西武)と並んで最多タイでもある。
ゴールデングラブ賞の連続受賞記録を振り返ってみると、最長は福本豊(阪急/外野手)の12年となっている。それに続くのが秋山幸二(西武・ダイエー/外野手)と山本浩二(広島/外野手)の10年。
10年以上連続で受賞したのはこの3人のみで、内野手では王貞治(巨人/一塁手)の9年連続が最長となっている。
ポジションごとに見ると、捕手では城島健司(ダイエー・ソフトバンク)の7年連続受賞が最長。伊東勤(西武/11回)や古田敦也(ヤクルト/10回)といった常連の選手たちも、連続での受賞は4年が最長だった。
ちなみに、現役の捕手で甲斐拓也(ソフトバンク)が2017年から2020年まで4年連続で受賞しており、甲斐が今年も受賞すれば、連続受賞年数においてはレジェンドふたりを追い抜くことになる。
二塁手は前述したとおり菊池の8年が最長で、三塁手では松田宣浩(ソフトバンク)の7年、遊撃手では山下大輔(大洋)の8年が最長となっている。
菊池が今年も同賞を受賞することができれば、二塁手としては単独トップの受賞回数となるだけでなく、内野手としては王と並び最長の9年連続での受賞に。また、内野手としては前人未到となる10年連続受賞への挑戦権も得ることになる。
連続無失策記録こそ途絶えてしまったが、菊池の守備からまだまだ目が離せない。
▼ ゴールデングラブ賞・連続受賞記録
捕 手:城島健司(ダイエー・ソフトバンク/7年)
一塁手:王 貞治(巨人/9年)
二塁手:菊池涼介(広島/8年) ☆継続中
三塁手:松田宣浩(ソフトバンク/7年)
遊撃手:山下大輔(大洋/8年)
外野手:福本 豊(阪急/12年)