肘痛と格闘の日々…状態悪化で引退決断
西武は18日、育成選手の東野葵投手(24)から自主退団の申し入れがあったと発表。球団は慰留したものの本人の意志が強く、退団後のセカンドキャリアを後押しすることになった。
東野は福岡出身のサウスポーで、福岡第一高から日本経済大を経て、2018年の育成ドラフト1位で入団。ファーム公式戦には1年目から登板していたものの、度重なる肘痛に悩まされ故障と戦う日々に。昨季は11試合(21回2/3)に登板して防御率3.74をマークしていたが、育成3年目の今春に左肘の状態が悪化し、現役引退を決断した。
渡辺久信GMは「当球団としては、退団を慰留をしましたが本人の意思が強かったため、受け入れることとしました」と左腕の決断を尊重。
「東野にとって2年目の昨シーズンはファームでの成績も向上し、彼の将来を非常に楽しみにしていましたので、大変残念に思います。球団としても手術を勧める中で、本人は最終的には保存療法を選択しましたが、左肘の痛みがなかなか取れず苦しかったと思います。ライオンズで過ごした約2年半の経験を活かして、次のステージで輝いてくれることを願っています」と引退後の活躍を願うメッセージを送った。
東野投手のコメント全文は以下の通り。
東野葵投手・コメント
このたび、わたくし東野葵は埼玉西武ライオンズを退団して、野球とは違った道に進むことにいたしました。
応援していただいたファンの皆さま、今季の契約を結んでいただいた球団には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
昨年の春季キャンプで肘の靭帯を損傷し、昨シーズン中に復帰してからも肘を庇うように投げる日々でした。
今年は育成で迎えた3年目のシーズンでしたが、自主トレ中に再び肘を痛め、さらにキャンプ中に痛みが増し、症状が悪化してしまい、自分の靭帯の状態を踏まえ、引退を決意した次第です。
一番の思い出は1年目、鎌ケ谷での北海道日本ハム戦で初勝利を挙げられたことです。投げ合った相手は斎藤佑樹さんでした。
一軍で活躍することはできませんでしたが、ファンの皆さまには計り知れないくらい感謝しています。
苦しい時でも温かいメッセージをいただき、いつも頑張ろうという気持ちになれました。
これまで本当にありがとうございました。