当面は二軍で調整
2年ぶりにオリックスに復帰したステフェン・ロメロ選手(32)が18日、ロッテ戦の試合前練習(京セラD大阪)に参加した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で来日が今月3日にズレ込んでいたが、2週間の待機期間が終了し、ここから調整期間を経て本格合流となる。
試合後、取材に応じたロメロは「日本に帰って来れたことも、隔離が解けたこともチームメイトに会えたことも嬉しい」と語ると、オリックスの印象について、「素晴らしいチームメイトたちに囲まれてると思うし、野手ではジョーンズだったり、ヒギンスだったり、マサタカであったり、ピッチャーでは、ヤマオカ、ヤマモトが中心のチームというイメージ。ベストなラインナップが揃ってると思うので、打つことができればどんどん勝っていけると思う」とコメント。
「メンタル面は室内で出来ることはあったし、しっかりやってきた」というロメロだが、「まずは練習をして、自分の体を確認しながら、試合に対しての自分の状態というのも未確認なので、ピッチャーの球を見ながら二軍の試合に臨んで、一軍に帰ってきたい」と述べ、ファームで実戦を積んでから一軍に合流する考えを示した。
シェイプアップされた体に関しては、「去年、とにかく1年を通して体の調子が良かったので。シーズンが始まったのが6月で、その前が隔離みたいな形だったので、それならしっかり体を作って臨もうと、体を絞ったりして体を作ったら調子が良かったから、今年もそれをキープするように、今この体で来れているという感じです」と昨季の経験を踏まえて調整してきたことを明かした。
この日、一軍の練習に参加したことに関しては「ポジティブな意味で良かったと思う。ボールもよく見えていた。ただアメリカにいる時、5、6カ月、ピッチャーにボールを投げてもらう期間がなかったので、きょう見られたのは良かった。アメリカでは練習する施設もコロナの影響で閉まってたので、生きたボールを見ることが出来なかったけど、日本に来て、きょうボールが見られて良かった」と、練習に参加できたことを喜んだ。
「春季キャンプに参加してないので、自分の中でどれだけかかるかは分からない部分がある。あとは試合に出たときに体がどんな反応をするかというのもこれから見ていく必要がある。それの状況次第だけど、とにかく早く帰って来れるようにはしたい。チームが必要としてくれてると思うので、とにかく試合に出て、調整して戻ってきたい」と続け、少しでも早くチームの戦力になりたい意向を示した。
練習中には中嶋聡監督と談笑する場面も見られたが、「中嶋監督とは2年前にファームで何試合かプレーを見てもらってるし、それを踏まえた話であるとか、3Aの時にしてたプレーも監督に見てもらってたことがあるので、そんな話もしたよ」と旧交を深めたようだ。
「3割30本以上は目標にしているし、特に今年はランナーがいる場面でタイムリーヒットをチームのために打ちたい」と、今年の目標を口にしたロメロ。来日初年度の2017年から3シーズンにわたって安定した成績を残してきたが、「怪我が多く1年間フルで起用出来なかった」という首脳陣の判断もあって、2019年オフに自由契約となり、昨年は楽天でプレーしていた。
それでも楽天では、120試合制の中で103試合に出場し、打率.272、24本、63打点という成績を残してシーズンを完走しただけに、古巣オリックスに復帰したことで、さらなる活躍を期待したい。
取材・文=どら増田