全員揃った時が逆襲の合図…?

◆ 新監督の船出は厳しいものに…

 2021年シーズンも、開幕から3週間が経過。

 対戦も2周り目に入り、徐々に出だしの順位が定まってきた。

 セ・リーグでは、阪神が開幕ダッシュに成功。19試合で11の貯金を作る快進撃を見せ、首位を突っ走っている。

 一方で、3勝15敗3分という苦しい船出になっているのが、三浦大輔新監督率いるDeNAだ。

 18日の巨人戦は2点のビハインドを何とか追いつき、引き分けに持ち込んだが、今月8日を最後に白星から遠ざかっている。ラミレス政権でAクラス争いに慣れたファンからは悲痛な叫びが飛んでいる状況だ。

◆ 整わなかった体勢、投手陣の不調

 最大の誤算といえば、やはり外国人選手の来日が開幕に間に合わなかったことだろう。

 19日には、フェルナンド・ロメロ投手(26)ら新外国人選手3名のオンライン入団会見が行われ、三原一晃球団代表がその件に言及。「戦力面・環境面を整えてスタートを切ることができず、大変申し訳なく思っています」と謝罪する場面もあった。

 もう一つの誤算は投手陣の不振だ。

 今季のチーム防御率は、両リーグワーストの4.92。セ・リーグの6球団中4球団が2点台、5位のヤクルトですら3.83という中、その数字は際立っている。

 勝利を記録しているのは、先発の阪口皓亮と大貫晋一、そしてリリーフの山﨑康晃の右腕3人。それぞれが1勝ずつ挙げている。

 開幕戦で先発を務めたのは、昨季6勝の濱口遥大だった。

 今季はここまで4試合に投げ、0勝3敗で防御率5.40という成績。3回でKOされた開幕戦を除けば、まずまず安定した投球を披露しているが、白星には見放されている。

 その濱口を含め、今季は8投手が先発マウンドに登っているが、左腕で先発したのは濱口と、16日の巨人戦で今季初登板を果たした坂本裕哉の2人だけ。他の6人は右投手である。

◆ 「左腕カルテット」に大きな期待も…

 思い起こせば、今から3年前の2018年。DeNAは前年のドラフトで1位に指名した東克樹の加入で、史上まれに見る「左腕王国」を築いた……かに見えた。

 シーズン前には、アレックス・ラミレス監督(当時)が石田健大・今永昇太・濱口遥大に東を加えた“左腕カルテット”で40勝という目標を語ったほど。

 しかし、実際に4人が2018年シーズンに挙げた勝利数は「22」。球団が思い描いた「左腕王国」は実現しなかった。

 あれから3年…。左腕カルテットの中で今季先発登板したのは濱口だけ。それ以外の3人はそれぞれ苦しいシーズンを送っている。

 石田は、リリーフ投手として過去2年いずれも防御率2点台をマーク。チームに欠かせないセットアッパーとして活躍していた。しかし、今季は10試合に登板し、防御率9.35と安定感を欠いている。

 2019年に13勝を挙げる活躍を見せた今永は、昨年夏場に戦線離脱。10月には左肩のクリーニング手術を受け、現在は二軍で調整中だ。ここまで二軍では2試合に投げ、防御率1.42をマーク。復活に向けて前進している。

 東は昨年2月に受けたトミー・ジョン手術の影響で、1年以上に及ぶ長いリハビリ生活中。今季後半に復帰できるとかどうか、という状況だ。

 開幕から投打がかみ合わないDeNAにとって、借金「12」からの逆襲は簡単なことではない。もしそれが叶うとすれば、「左腕カルテット」がローテーションにそろった時かもしれない。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】
1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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