連敗は「10」でストップ!
DeNAが引き分けを挟んでの連敗を「10」でストップ。
甲子園で首位・阪神に勝ち、4月8日以来となる白星を掴んだ。
出口の見えない、長いトンネルのなかを彷徨い続けた三浦ベイスターズ。
4月9日、この日の相手である阪神に敗れてから8連敗。2つの引き分けを挟んで2連敗…。
引き分けを挟んでの連敗が2ケタまで到達した中、奮起したのがこの日の先発マウンドに登ったプロ2年目・坂本裕哉だった。
福岡大大濠高から立命館大を経て、2019年のドラフト2位で入団した左腕。
昨季はただでさえ難しいルーキーイヤーをコロナ禍で迎えた中で4勝(1敗)を挙げたものの、防御率は5.67と安定感に欠ける投球も目についた。
今季は開幕ローテーション入りを逃すも、4月16日の巨人戦で今季初登板。
5回3失点での敗戦から1週間、中6日でこの日のマウンドを迎えた。
初回は二死から死球で走者を出すも後続を斬り、2回は三振ひとつを奪って三者凡退。
3回には先頭に安打を許したが、バント失敗の三振で一死を奪い、1番・近本光司のセンターやや右よりを襲ったライナーは神里和毅が決死のランニングキャッチ。好返球で飛び出した一塁走者も刺し、ここも無失点で切り抜ける。
3-0で迎えた4回、二死走者なしの場面で4番・大山悠輔に一発を浴びたものの、直後の5回表に好守の神里が一死満塁から安打。これに相手のエラーも絡み、走者一掃プラス打った神里まで還ってくる「4点打」に。7-1とリードが広がった。
しかし、援護にも気を緩めることなく、5回裏は味方の2つの好守にも助けられながら3人斬り。6回も二死から安打を許したが、ジェフリー・マルテに対しては強気のストライク先行。最後は三ゴロに仕留め、この日は6回・98球、1失点の力投。後をリリーフ陣に託した。
終盤戦は7回を平田真吾、8回はエドウィン・エスコバーと繋ぎ、6点差の9回は石田健大が締めて逃げ切り成功。
DeNAが7-1で勝利を収め、今月8日以来、15日ぶりの白星をゲット。引き分けを挟んでの連敗を「10」でストップした。
やはり光ったのは、先発した坂本裕哉の好投。23日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説陣も、プロ2年目左腕の“大仕事”を讃える。
球団OBでもある野村弘樹氏は、「良いボール、悪いボールがハッキリした部分もあったんですが、6回まで粘り強く投げましたよね」と振り返りつつ、「前日の試合は最後の最後に嫌なエラーで負けているんですが、この日は守備が本当によく守った」と守る野手の奮起についても言及。
同じく球団OBで通算201勝のレジェンド・平松政次氏も、古巣の勝利に「勝ちましたね。いただいたような勝ち星だったけど、連敗を脱出したというのは一番良い事」と語り、坂本についても「内容あるピッチングをした。これから頑張ってくれると思いますよ」と、今後の飛躍に期待を寄せた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』