2021.05.01 14:00 | ||||
オリックス・バファローズ | 0 | 終了 | 13 | 福岡ソフトバンクホークス |
京セラD大阪 |
トミー・ジョン手術を経て帰還
前夜、ソフトバンク相手に劇的なサヨナラ勝ちを収めたオリックスだが、一夜明けてソフトバンク打線の猛攻にねじ伏せられた。
オリックス先発の増井浩俊は初回、先頭の周東佑京から5番の中村晃までの5連打に紅林弘太郎のエラーも絡んで4失点。3回には松田宣浩に3号3ラン、4回には柳田悠岐に6号ソロを浴びて、5回を10安打8失点という内容でKOされた。
増井は「なんとか流れを断ち切りたかったが、ゲームを壊してしまって申し訳ない」と肩を落とした。さらに6回には2番手の阿部翔太が周東に2号ソロを打たれ、最終回に登板した5番手の鈴木優は4失点の大炎上。打線もソフトバンク先発のマルティネスを攻略出来ず、完封リレーを喫し、0-13で大敗した。
試合後、中嶋聡監督は「完全に行かれましたね、最初に。(増井の)ボールは高かった。途中で修正出来ないというか。年間こういう試合があるんですけど、切り替えて…。きのうの勢いのまま行きたかったですけど、まだまだ足りなかったということだと思っているので、あすホントに切り替えてやっていこうと思います」と次戦を見据えた。
試合には大敗したが、7回に3番手として、高卒5年目の大型右腕、山崎颯一郎が一軍デビュー。最速152キロのストレートを軸に、1イニングを28球、1安打、1四球、無失点でプロデビューを飾った。山崎颯は、山本由伸や榊原翼と同期にあたり、2016年に敦賀気比高からドラフト6位で入団。190センチの長身と甘いマスクで注目を集めたが、2019年8月に右肘内側側副靭帯再建術(トミー・ジョン手術)を行い育成契約に。昨年オフ、再び支配下に登録されたばかりだった。
試合後、山崎颯は「とりあえず投げられて良かった。緊張はするだろうと思ってたので、頓宮さんのミット目掛けて思いっきり投げました。最初にランナー出ましたけど、冷静に行けたと思います。とにかく真っ直ぐで腕振って、持っていこうと思って。変化球は力んで思うようなコースには投げられなかったので、次はしっかり。今よりは緊張しないと思うので、しっかり投げたい」と意気込んだ。
そして、「きょうは緊張してるなと割り切って投げました。自分の球をビビらず投げるぞと思ってマウンドに向かいました。しっかりやっていけばマウンドに戻れるという証明になりたい。トミー・ジョン手術をした選手に伝えていきたい」と、今後の活躍を誓った。
中嶋監督は「リハビリしてた期間も凄い練習したのも見ていたので、初登板は嬉しかった。これが彼の始まりなんで、これからどんどんやっていって欲しい」と未完の大器に期待を寄せた。
取材・文=どら増田