「ひとつのエラー」が「2失点」に…
12日のPayPayドームは目まぐるしく主導権が入れ替わる大乱戦に。
勝って2位返り咲きを目指したソフトバンクだったが、9回の2失点で逃げ切り失敗。8-8の引き分けに終わった。
7回に一挙5点を奪う猛攻で試合をひっくり返したソフトバンク。
8-6と2点リードの8回は岩嵜翔が無失点でつなぎ、最終回は森唯斗に代わってクローザーを務めるリバン・モイネロへ。
先頭はこの試合で本塁打を放っているブランドン・レアード。2ボール・2ストライクからの6球目を打たせ、速い打球も三塁手の正面。これで無事に先頭を斬った…かと思われた。
打球を処理した三塁手・牧原大成は一塁にボールを送るも、これが中途半端なバウンドとなって一塁手・明石健志が捕球できず。牧原のエラーで先頭を出塁させてしまう。
するとモイネロはつづく岡大海に四球を与え、犠打で一死を取るも二・三塁。たちまち一打同点のピンチに。
ここでロッテはモイネロと同郷のキューバ出身アデイニー・エチェバリアを代打で起用。来日して12打数1安打と苦しんでいたが、新助っ人はここ一番の代打起用に応えるレフトへの安打。
これで7-8と迫ると、つづく荻野貴司が犠飛を放って一気に同点。ソフトバンクはまさかの2失点で逃げ切りならず。裏の攻撃も益田直也の前に得点を挙げることができず、試合は8-8の引き分けで終わった。
12日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に解説者として出演した平松政次氏は、この試合のポイントとして「牧原の失策」に言及した。
「モイネロが出てきて、レアードをサードゴロでアウト…と思ったらエラーでしょ。こういうところが失点につながるんですよね」と野球の怖さを挙げつつ、「牧原は中途半端なボールを投げてしまった。エラーというのはこうやって生まれる、という感じ」と語る。
百戦錬磨のモイネロと言えど、やはり最終回の先頭バッターのアウト、一死走者なしが無死一塁に変わってしまうのはあまりにも大きい。
「次の岡の四球というのは、エラーから繋がって『ホームランを打たれたら…』というところでの四球かなと。ひとつのエラーが2失点に繋がってしまったわけですから、大きいですよ」と、改めてエラーの怖さについて解説した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』