話題のアスリートの隠された物語を探る「スポーツアナザーストーリー」。今回は、先週まで22試合連続安打を記録。打率も4割をキープする読売ジャイアンツ、ウィーラー選手のエピソードを取り上げる。
昨年(2020年)、一昨年(2019年)と2年連続で日本シリーズ4連敗を喫し、「セ・パの格差問題」議論の原因をつくったとも言える読売ジャイアンツ。それだけに、2年ぶり開催となる今年(2021年)のセ・パ交流戦には期するものがあるはずです。
もっとも、キャプテン坂本勇人選手を骨折で欠き、エース菅野智之投手も登録抹消中と、チーム状態は万全ではありません。そんななか、奮闘を続けているのが巨人2年目の助っ人、アニメ「ハクション大魔王」にそっくりでお馴染みのゼラス・ウィーラー選手です。
今シーズンのウィーラー選手は開幕から絶好調。コロナ陽性反応による離脱時期があったため規定打席にはまだ到達していませんが、打率は驚異の4割超え。5月19日の試合でノーヒットに終わるまで、何と22試合連続安打を記録したのです。
また、ウィーラー選手の存在感は打撃だけではありません。普段の練習からチームを盛り上げるムードメーカーで、守備でも球場中が沸くダイビングキャッチやスライディングキャッチを何度となく披露。100キロの巨体を揺らしながらの全力疾走もお馴染みの光景で、ハクション大魔王ならぬ「ハッスル大魔王」としてチームを鼓舞し続けています。
では、この好調の要因を、本人はどう思っているのでしょうか?
昨シーズンのウィーラー選手は、開幕直後の6月25日、楽天から池田駿投手との交換トレードで巨人へ移籍。そこから98試合に出場し、打率2割4分7厘、12本塁打、36打点。本人も「もっとチームに貢献したかった」と語るなど、序盤の忙しなさで力を出し切れなかったことに不本意さをにじませていました。
そんな昨シーズンの反省を生かし、他の外国人選手が来日すら難しいコロナ禍にあっても、春季キャンプ早々にチームに合流。万全の準備を重ねて今シーズンを迎えたのです。
そんなウィーラー選手の好調ぶりについては、「ニッポン放送ショウアップナイター」でも何度も話題に。ショウアップナイター解説陣のウィーラー分析を今月分だけまとめてみます。
江本孟紀氏は……。
佐々木主浩氏は……。
川相昌弘氏は……。
谷繁元信氏は……。
まさに心身ともに充実して迎える、ここからのセ・パ交流戦。何と言っても注目は最初のカード、楽天との3連戦です。昨年はコロナ禍の短縮シーズンで交流戦がなかったため、古巣との公式戦は今回が初めてとなります。
2015年にメジャーリーグ・ヤンキースから楽天に移籍して5年半プレー。チームメイトにもファンにも愛され、2018年には外国人選手で初めて副将を担当。もちろん、ウィーラー選手も楽天と東北の地を深く愛したからこそ、巨人への移籍が決まった際にはこんな惜別コメントを残して楽天ファンの涙を誘いました。
「また会いましょう」と別れて1年。ついに楽天ファンに恩返しのプレーを見せる機会がやって来たのです。むしろこの日のため、ウィーラー選手は好調を維持して来た、と考えたくなります。
ウィーラー選手の存在に沸くのは巨人サイドか、はたまた楽天サイドか。注目のセ・パ交流戦がいよいよ始まります。
昨年(2020年)、一昨年(2019年)と2年連続で日本シリーズ4連敗を喫し、「セ・パの格差問題」議論の原因をつくったとも言える読売ジャイアンツ。それだけに、2年ぶり開催となる今年(2021年)のセ・パ交流戦には期するものがあるはずです。
もっとも、キャプテン坂本勇人選手を骨折で欠き、エース菅野智之投手も登録抹消中と、チーム状態は万全ではありません。そんななか、奮闘を続けているのが巨人2年目の助っ人、アニメ「ハクション大魔王」にそっくりでお馴染みのゼラス・ウィーラー選手です。
今シーズンのウィーラー選手は開幕から絶好調。コロナ陽性反応による離脱時期があったため規定打席にはまだ到達していませんが、打率は驚異の4割超え。5月19日の試合でノーヒットに終わるまで、何と22試合連続安打を記録したのです。
また、ウィーラー選手の存在感は打撃だけではありません。普段の練習からチームを盛り上げるムードメーカーで、守備でも球場中が沸くダイビングキャッチやスライディングキャッチを何度となく披露。100キロの巨体を揺らしながらの全力疾走もお馴染みの光景で、ハクション大魔王ならぬ「ハッスル大魔王」としてチームを鼓舞し続けています。
では、この好調の要因を、本人はどう思っているのでしょうか?
『絶好調の助っ人は「まだまだ良くなると思っている」と現状に満足していないとしながらも「去年は(トレードで)バタバタしたりしていたのが、今年はキャンプから腰を落ち着けていられるのが大きい」と要因を分析した』
~『スポーツニッポン』2021年5月3日配信記事 より
昨シーズンのウィーラー選手は、開幕直後の6月25日、楽天から池田駿投手との交換トレードで巨人へ移籍。そこから98試合に出場し、打率2割4分7厘、12本塁打、36打点。本人も「もっとチームに貢献したかった」と語るなど、序盤の忙しなさで力を出し切れなかったことに不本意さをにじませていました。
そんな昨シーズンの反省を生かし、他の外国人選手が来日すら難しいコロナ禍にあっても、春季キャンプ早々にチームに合流。万全の準備を重ねて今シーズンを迎えたのです。
そんなウィーラー選手の好調ぶりについては、「ニッポン放送ショウアップナイター」でも何度も話題に。ショウアップナイター解説陣のウィーラー分析を今月分だけまとめてみます。
江本孟紀氏は……。
『ボールも甘いですけど、バットが振れている。ウィーラーはボール球を打たない。そういう心構えが今のようなホームランになったと思います』
~『ニッポン放送ショウアップナイター』5月7日「巨人×ヤクルト戦」コメントより
佐々木主浩氏は……。
『このバッティングは大きいですよ。外国人がチームバッティングしてくれるというのはね。1打席目も右方向に狙ったのが、二塁打になったので、こういうのが大きいですよね』
~『ニッポン放送ショウアップナイター』5月11日「DeNA×巨人戦」コメントより
川相昌弘氏は……。
『いつも気持ちが積極的であるということと。常にどんな状況でも、打席に向かっていける。ピッチャーに入っていってボールをさばけるというのが、すごく良いなと思いますね』
~『ニッポン放送ショウアップナイター』5月14日「巨人×阪神戦」コメントより
谷繁元信氏は……。
『タイミングを早めにとって、ボールを長く見る。そこまで引っ張りにいかないで、センター中心に常に打ち返そうとしているのが良い結果につながっていると思いますね』
~『ニッポン放送ショウアップナイター』5月18日「巨人×広島戦」コメントより
まさに心身ともに充実して迎える、ここからのセ・パ交流戦。何と言っても注目は最初のカード、楽天との3連戦です。昨年はコロナ禍の短縮シーズンで交流戦がなかったため、古巣との公式戦は今回が初めてとなります。
2015年にメジャーリーグ・ヤンキースから楽天に移籍して5年半プレー。チームメイトにもファンにも愛され、2018年には外国人選手で初めて副将を担当。もちろん、ウィーラー選手も楽天と東北の地を深く愛したからこそ、巨人への移籍が決まった際にはこんな惜別コメントを残して楽天ファンの涙を誘いました。
『楽天野球団とファンの方々には、イーグルスの一員として日本でプレーする機会をいただいたことに感謝してもしきれません。東北で5年半プレーできたことは私や私の家族の人生に大きな変化をもたらせてくれました。イーグルスのメンバーとしての東北での時間を忘れません。ただ私にはプレーヤーとしてまだやらなければならないことがあります。心から愛するイーグルスのチームメート、全員の活躍を願っています。本当にありがとうございました!また会いましょう』
~2020年6月25日 楽天球団公式サイトより(ウィーラー選手コメント)
「また会いましょう」と別れて1年。ついに楽天ファンに恩返しのプレーを見せる機会がやって来たのです。むしろこの日のため、ウィーラー選手は好調を維持して来た、と考えたくなります。
ウィーラー選手の存在に沸くのは巨人サイドか、はたまた楽天サイドか。注目のセ・パ交流戦がいよいよ始まります。