凡退…かと思われたその時!予想外の行動に
野球選手にとっては“夢の舞台”でもある世界最高峰のメジャーリーグで、全米を…いや、世界中を揺るがす衝撃のプレーが飛び出した。
主人公はカブスのハビアー・バエズ。その華麗なプレーぶりから“エル・マーゴ”(魔術師)と称される球界屈指のスター選手は、敵地でのパイレーツ戦に「3番・遊撃」で先発出場。第2打席に打球を放った直後に驚きの行動に出た。
場面はカブスが1点リードの3回二死二塁。打席のバエズはカウント0-2から痛烈なサードゴロを放つも、打球は三塁手の正面を突き、チャンスは潰えたかに思われた。
しかし、三塁手のエリック・ゴンザレスの送球がわずかに本塁方向に逸れると、送球を受けた一塁手のウィル・クレイグは自身の後方にある一塁ベースを踏まずに、目の前へ走り込んできたバエズにタッチアウトを試みることに…。この判断がまずかった。
打者走者のバエズは自身に迫ってくる一塁手・クレイグの姿を見るや、本塁方向へ誘い出すように逆走してタッチを回避。あれよあれよとバエズが時間を稼ぐ間に、二塁走者のウィルソン・コントレラスが一気に本塁へ滑り込んだ。
バエズは一塁ベース手前から数秒前まで立っていたバッターボックスの目の前まで逆走していたが、本塁のセーフ判定を確認してから一塁へ猛ダッシュ。パイレーツ守備陣は打者走者・バエズを一塁でフォースアウトに仕留めようと慌てて対応するも、ベースカバーが間に合わず一塁もセーフ。送球が右翼方向へ転々とする間にバエズは二塁も陥れた。
パイレーツにとっては、二死二塁のピンチを「三塁ゴロ」で切り抜けたかと思われたところで、一塁手・クレイグのボーンヘッドでまさかの失点。(記録は三塁手の野選)
実況アナウンサーはバエズが逆走し始めたときは笑いながら見守っていたものの、二塁走者がホームベースに滑り込んできた瞬間に「なんてこった!冗談だろ!?」と興奮を隠しきれない様子でプレーを伝えた。
MLBのツイッター公式アカウントが投稿した衝撃の珍プレー動画は、公開から1時間で103万回再生を記録するなど、世界中から大反響。
常識を覆す“逆走”で魅せたバエズのプレーを称賛する声があった一方で、一塁手・クレイグのプレーには「リトルリーガー」「ベースを踏んだらアウトって教わらなかったのか」「戦力外だ」と手厳しい声が殺到。イニング終了後にはクレイグがベンチ内で頭を抱える様子が中継カメラに収められた。