ニュース 2021.06.05. 07:14

ヤクルト・石川が20年連続勝利の偉業 解説陣も絶賛の嵐「一番は“逃げない”姿勢」

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ヤクルト・石川がルーキーイヤーから20年連続勝利の偉業 (C) Kyodo News

大卒投手としては史上初の快挙!


 雨中の神宮で行われたヤクルト-西武の一戦は、5回コールドながらヤクルトが10-1と圧勝。

 4月16日以来の一軍登板となった大ベテランの石川雅規が5回1失点の好投を見せ、プロ1年目から20年連続となる勝利を挙げた。




 秋田商高から青山学院大を経て、2001年の自由枠でヤクルトに入団した左腕。

 プロ1年目の2002年から12勝を挙げる活躍を見せると、昨季まで積み上げた通算勝利数は「173」。

 今季は4月16日の阪神戦で初登板を果たすも、阪神を相手に5回2失点も敗戦投手に。そこからファームでの調整を経て、この日のマウンドに臨んだ。



 悪天候で試合開始が10分遅れ、試合中も雨が降りしきるバッドコンディションの中、熟練の投球術で西武打線を翻弄。

 初回は三者凡退の好スタートを切ると、2回は愛斗に初安打を許すも牽制で誘い出してアウト。結果3人で片づける。

 3回は先頭のコーリー・スパンジェンバーグに一発を浴びたものの、後続は内野ゴロ3つで料理。3イニングを1失点でまとめると、打線が初回から1点・5点・4点と大量援護。後輩たちが全力で石川を盛り立てる。


 大量リードと雨にリズムを崩されることなく、4回も上位打線を3人で斬ると、5回はスパンジェンバーグに内野安打を許したが、ここも後続を斬って5回まで1失点。今季初勝利の権利をゲットする。

 するとその裏、味方打線が無死一・二塁とチャンスを作ったところで、強まった雨のため試合が中断。30分ほどの中断の後、試合続行は不可能と判断されてコールドゲームに。

 5回表までを終え、ヤクルトがリードした状態のためここまでで試合が成立。ヤクルトの勝利となり、先発・石川が嬉しい今季初勝利。大卒の投手としては史上初となる、ルーキーからの20年連続勝利を達成した。


「この人は技術者」


 4日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説陣も、大ベテランの投球と快記録を絶賛。

 自身も現役時代に投手として活躍した江本孟紀氏は、「すごいよね。俺も一応、目標は20年だったんだけどね。半分もいきませんでした」と、継続して活躍することの難しさについてコメント。

 投球についても、「スピードではなく、コントロールと打者との駆け引き。野球は球の速さを競っているわけではないということがよく分かる。この人は技術者ですよね。大したもんです」と、小柄な身体で屈強な打者たちと戦い続ける左腕を讃えた。


 また、現役時代に石川と対戦経験のある立浪和義氏は、「よく対戦したんですけど、何よりも一番素晴らしいところは“逃げない”ところ。どんな局面でも腕を振って向かっていく。そういう姿勢が素晴らしい」と、石川のピッチングスタイルを解説。

 つづけて、「すごく根性があると言いましょうか、根気があると言いましょうかね。お手本のような素晴らしい投手だと思います」と、後輩たちへ与える影響の大きさについても語った。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』
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