指揮官はリーダーシップも期待
東京オリンピックの日本代表選手に内定したDeNAの山﨑康晃投手が16日、ZOOMでの会見に応じ、「選考していただいて非常に光栄。なかなかこういう舞台を経験できることはないと思うので、自分のできることをしっかりとやりたい」と、国際舞台への抱負を語った。
同日の会見で稲葉監督から「国際経験が豊富でリリーフ陣をまとめて欲しい」と言われたことに関しては、「期待に応えられるように準備をしていきたい」としつつ、「初めてのメンバーもたくさんいると思いますが、周りの選手に姿勢で示すよりもまずは自分のことにしっかり集中したい」と主張。その上で、 「コミニュケーションに関しては自信があるので、前向きにやっていきたい」と目を輝かせた。
オリンピックはDeNAのホーム・横浜スタジアムがメイン会場となることについては、「誰よりも横浜のグラウンドを知っている。横浜の皆様も楽しみにして下さると思うし、その中でも日本の野球のレベルの高さを示せる良い舞台だと思う。前向きに頑張っていきたい」と言葉に力を込めた。
絶不調に陥った昨年についても、「非常に苦しいシーズンではありましたし、僕自身いろんな思いで球場に通っていた」と回顧。オリンピック出場に関しては「正直出たいなという気持ちはありましたけど、それは現実的には遠いものになっていました。自分のことでいっぱいいっぱいで、五輪のことは頭になかった」という。
しかし、「今年に入って、苦い思い出も含めて横浜スタジアムで躍動するのも目標の一つだった。球場の真ん中でリリーフで投げられることに感謝しながら腕を振り切れている」と、復活を喜び、決意の言葉を続けた。。
「オリンピックに関しては世界から注目される大会になる。国際舞台の中で必ず負けられない戦いがあると思う。今まで通り、日本らしい野球を見せつけていきたい。僕のいるリリーフの場所は本当に大事な、要の部分で回ってくると思うので、準備を怠らないように、日本の代表に恥じぬピッチングをし続けていきたい」。
プロ入り後、順風満帆だった山﨑康晃の“初めての躓き”を経て迎える国際舞台。一回り大きくなった「小さな大魔神」のツーシームが、世界の強打者たちを翻弄するはずだ。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)