注目したのは試合中の“変化”
巨人が4連勝と状態上向き。首位・阪神とのゲーム差を「5」に縮めている。
23日の試合では、アメリカから帰ってきた山口俊が復帰後初登板・初先発で6回途中1失点の力投。2年ぶりとなるNPBでの白星を掴んだ。
6月10日に契約合意が発表され、自主隔離期間が明けたのが20日。そこからファームでの登板も経ず、いわゆる“ぶっつけ本番”で臨んだこの日のマウンド。
立ち上がり、柴田竜拓に一発を浴びていきなり1点を失ったものの、そこからはコンビを組んだ小林誠司の好リードも冴えて5回までゼロ行進。
3-1で迎えた6回は一死から佐野恵太に安打を浴び、そこから連続四球で満塁のピンチ。それでも、牧秀悟を三ゴロに打ち取って二死とすると、左の代打が告げられたところで降板。後を受けた大江竜聖は代打の代打で登場したネフタリ・ソトと満塁で対峙することとなったが、空振り三振で見事にピンチを脱した。
結局、巨人は計7投手をつぎ込む執念の投手リレーで4-2の勝利。連勝を4に伸ばし、山口俊は2019年9月以来となる日本での復帰星をゲット。23日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でも、帰ってきた山口の話題が取り上げられた。
解説者の高木豊氏は、「最初は堅かったですよね。ただ投げているだけ。一生懸命に腕を振っているだけ、という感じ。本塁打を打たれてからは変化球を交えるようになって、4回くらいから力が抜けて遅いボールで遊べるようになった」と振り返り、試合の中での“変化”に注目。
つづけて、「もともと遊び心があって、試合の中でいろいろなボールを試しながら投げていた投手。それが4回くらいからできるようになって調子が上がってきた」と解説し、「全然使えますよね。気を抜かないようにしていったら、巨人の大きな戦力になる」と、大事な復帰初戦に合格点を与えた。
番組に電話出演した解説者の池田親興氏は、「良かったのは丸佳浩の調子が上がっている時だったこと」と語り、23日の試合でも2本の本塁打で山口を援護した中軸の復調ぶりにも言及。
丸の上昇とともにチームも4連勝。「ジャイアンツとしては勢いが増しているところに山口が良い形で入ってきたのは良かったし、山口としても勝ち投手が取れたのは大きい」とし、チームにとっても山口にとっても大きな一勝になると語った。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』