山本由伸の前に沈黙もリリーフ陣を攻略
西武が終盤の逆転劇でオリックスに勝利し、勝率を5割に戻した。
開幕5連勝から一転、3連敗中の髙橋光成は2回、二死から伏見寅威にレフトフェンス際に運ばれて失点。山本由伸相手に先制を許す展開となり、3回には二死一塁から吉田正尚と杉本祐太郎への連続四球で満塁のピンチを背負ったが、5番に入った宗佑磨を二ゴロに仕留めて切り抜けると、4回以降は許した安打は2本のみ、いずれの走者も併殺で片付け、8回までの5イニングを打者15人で退けるテンポの良い投球を披露した。
一方の打線は、1回、2回、4回と得点圏に走者を置いたものの、ギアを上げた山本由伸の前に後続が沈黙。5回から7回まではヒット1本のみと、チャンスすら作らせてもらえなかった。
それでも序盤の粘りが奏功し、100球を超えた7回限りで山本は降板。8回からマウンドに上がったヒギンスにも簡単に二死とされたが、1番・金子侑司、2番・源田壮亮が連続して四球を選び一、二塁とすると、3番・栗山巧が一塁手・T-岡田のグラブをかすめる当たりの打球をライト前に運んで同点に追いついた。
9回には、“守護神”平野佳寿相手に、先頭の呉念庭が粘って四球を選び、続く山川穂高のレフト線二塁打で代走・熊代聖人が一塁から長駆ホームイン。勝ち越しに成功すると、さらにスパンジェンバーグが右中間を破る三塁打で続き、2点のリードを奪った。
最終回は、連続無失点試合を継続中の平良海馬が死球による走者を出しながらもしっかりと締め、連続無失点試合のリーグ記録を36試合に更新。藤川球児氏(阪神)の持つプロ野球記録まで「2試合」とした。なお、勝った西武は左肩の炎症で欠場した森友哉を欠く中で5割に復帰し、勝利投手となった髙橋は5月21日の日本ハム戦以来となる6勝目(3敗)を手にした。