11年ぶりにファン投票で2選手が選出
28日に7月16日、17日に行われる『マイナビオールスターゲーム2021』の出場選手を決めるファン投票の最終結果が発表され、ロッテからは指名打者部門でレアード、外野部門でマーティンの2選手が選出された。
レアードは前回行われた2019年のオールスターでも三塁のファン投票で選出されており、2年ぶりに行われるオールスターでも再びファン投票で出場することになった。
初出場となるマーティンは、リーグトップの打率.343をマークする吉田正尚(オリックス)、マーティンと並び本塁打リーグトップタイの柳田悠岐(ソフトバンク)、リーグトップの55打点を挙げる島内宏明(楽天)、チームメイトの荻野貴司など、素晴らしい選手が多い外野手部門のファン投票3位でオールスター出場を決めた。
ロッテでは2010年以降、複数人の選手がファン投票で選出されたケースは、2010年の里崎智也氏(捕手)、金泰均氏(一塁)、井口資仁氏(二塁)以来となる。
▼2010年以降ファン投票でオールスターに出場した選手
【2010年】
・里崎智也(捕手)
・金泰均(一塁)
・井口資仁(二塁)
【2011年】
・井口資仁(二塁)
【2012年】
・井口資仁(二塁)
【2013年】
・井口資仁(二塁)
【2019年】
・レアード(三塁)
魅力的な選手が多い
その一方で、日本人選手は今回もファン投票で選出されなかった。
2013年の現在監督を務める井口資仁氏を最後に、ファン投票で出場した日本人選手がいない。2016年には石川歩、涌井秀章、西野勇士、益田直也、田村龍弘、鈴木大地、角中勝也と12球団最多タイの7人が出場したが、このときもファン投票、選手間投票での選出ではなく、監督推薦で出場している。
東京五輪の野球・日本代表内定選手も、残念ながら12球団で唯一1人も選ばれなかった。何度でも言おう。ロッテにも日本代表クラス、魅力的な選手は多くいる。
守護神の益田はここまでリーグ2位の18セーブをマークし、33試合に登板して、0勝4敗、防御率2.08。開幕一軍を掴み、ビハインドゲームで結果を残し、現在は勝ち試合の8回を担当する佐々木千隼は、26試合に登板して、4勝0敗、防御率0.93と抜群の安定感だ。先発の岩下大輝は、石川歩、美馬学といった“エース格”が不在のなかで、チーム最多の6勝を挙げ、防御率3.19の成績を残す。現在一軍登録を抹消されているが、セットアッパーの唐川侑己はリーグトップの23HPだ。
野手は不動のリードオフマン・荻野がリーグ4位の打率.305、球団では史上初となる12年連続二桁盗塁を挙げるなど、リーグ5位の12盗塁。今季からチームキャプテンに就任した中村奨吾は、ファン投票で浅村栄斗(楽天)に敗れたが、打率.297、5本塁打、40打点、出塁率.400と、リーグトップの得点力を誇る打線を引っ張っている。ショートの藤岡裕大も、5月の月間打率.294、6月もここまで.278と、ファン投票期間中に状態を上げていた。
さらには、代走をメインにしながらリーグ2位の16個の盗塁を決める和田康士朗、春先リーグトップの打点を挙げていた安田尚憲もいる。
日本人選手がファン投票での出場は叶わなかったが、レアードとマーティンの両外国人がファン投票で選出された。選手間投票、監督選抜で何人のマリーンズ戦士が選ばれるか注目だ。そして、来年こそは日本人選手がファン投票でオールスター出場を決めてほしい。
文=岩下雄太