◆ 次回の登板に向けて
DeNAの坂本裕哉投手と今永昇太投手、前回登板で悔しい敗戦を喫した両先発左腕が28日、DOCKでの練習後にZOOMでの取材に応じ、次回登板に向けた決意などを口にした。
6月10日の西武戦(3回途中4失点)、20日の広島戦(5回途中4失点)と、連続して不本意な投球が続いている坂本裕哉は、特に前回はあと1アウト、勝利投手目前での降板に「もちろんすごく悔しかった」としながらも、5回に「先頭にホームランを打たれたところでしっかり切り替えれば良かった。不運なヒットから適時打の連打連打では代えられるのも仕方ない。自分の弱さだったんだと思います」と反省。
川村丈夫コーチからも「調子もボールも全然悪くなかった。フォームがどうのこうの、ボールがどうのこうのではなく気の持ちようひとつ」と断言されたこともあり、「ブルペンでもランナーのいる場面を想定して、自分で集中力を高めてのピッチングだったり、キャッチボールでも1球1球に対しての重みを普段から意識するように」練習を重ね、「ピンチになってからギアを上げるところで、ボールの精度とコントロール、気持ちのコントロールもして、相手にあと1本を打たせない」ことに重点を置いた。
また、「プロ野球を見ながらでも、自分がこのマウンドに立ったらどうするかを考えながら見ています」と、練習以外の時間も有効に利用。「投げているボールは悪くなく、コンディションも昨年より数段いい」と自信を見せる左腕は、3連勝と勢いに乗るチームの「いい流れに乗って、チームを勝たせられるようなピッチングを」と誓い、あすのマウンドで今シーズンの2勝目を狙う。
◆ 今永は変化球の精度を調整
前回、富山での巨人戦で、丸佳浩の2本の本塁打に泣いた今永は「前回は変化球の精度が十分でなかった」と反省し、「握りもキャッチボールで試してみたり,リリースのところを変えてみたりとか、変化球自体が弱いボールにならないように」と調整した。
また、「前回の試合でチームに負けをつけてしまったので、3連勝して帰ってきてくれるのは、僕もやらなければ行けないなという気持ちになる」と、甲子園でチームが見せた奮闘に感謝し、「僕自身がチームを勝利に導いて、いい流れで1週間を始められるようにやっていければと思います」と意気込んだ。
その後、開幕から先発陣を引っ張ってきた濱口遥大が左脇腹の炎症で抹消されたことにも言及。「彼自身が苦しく悔しいと思う性格の選手なので、しっかりと汲みとって、他の先発が試合を作ってチームを勝利に導けるように、先発陣が一丸となってやっていかないといけない」と気を引き締めていた。
甲子園で三浦体制では初のカード3連勝を飾ったベイスターズ。初の本拠地・神宮球場で連勝を伸ばせるのか。先発左腕2人の竜退治に期待がかかる。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)