巨人の中川と菅野の辞退を受けて追加招集
NPBエンタープライズは5日、7月23日に開幕する東京オリンピックに向けた野球日本代表の内定選手から出場選手を変更(追加)したことを発表。すでに出場辞退が発表されていた巨人の中川皓太投手(肋骨骨折)と菅野智之投手(コンディション不良)に代わって、日本ハムの伊藤大海投手(23)とソフトバンクの千賀滉大投手(28)が選出された。
今回の追加招集を受け、野球日本代表を率いる稲葉篤紀監督が選手理由をコメント。伊藤に関しては「シーズン中、先発として頑張っていますが、リリーフ適性の高さも評価しています。インコースにもしっかり投げることができ、スライダーのコントロールも良く、初見では対応しづらい投手だと思います」と理由を説明し、「持ち前のマウンド度胸で、思い切り自分のピッチングをして欲しいです」とエールを送った。
また、千賀については「球界を代表する投手の一人。左右の打者関係なしに、自分の持っているものを出してくれれば、おのずと結果がついてくると思います。先発はもちろん、WBCで中継ぎを経験していることも大きな武器です」と語り、伊藤同様、先発と中継ぎのどちらでも起用できる点をポイントの1つに挙げた。
伊藤は大学時代に侍ジャパンも経験しており、主に救援投手として活躍。プロでは先発投手として、ここまで12試合に先発して目下5連勝中、6勝4敗、防御率2.65という安定感に加え、74回2/3で80奪三振という奪三振率の高さも魅力だ。一方の千賀は、4月に左足首のじん帯を損傷して戦線離脱となっていたが、順調に回復し、ファームでの調整を経て6日のロッテ戦で一軍復帰を果たす予定となっている。
なお、今回追加招集された伊藤と千賀のコメントは以下の通り。
▼ 追加選手
16 伊藤大海(日本ハム)
日本代表に選んでいただき、大変光栄に思います。
辞退した選手の思いも胸に刻みながら、責任を持って自分らしいプレー、チームに貢献できるプレーを堂々としたいです。
母国で開催される東京五輪に臨めることは光栄ですし、今後の野球人生にとって特別な経験になると思います。
チームのために全力で頑張ります。
▼ 追加選手
21 千賀滉大(ソフトバンク)
キャンプの時から稲葉監督や建山コーチから声をかけてもらい、やらなくてはいけないという気持ちで過ごしてきました。
不運に怪我をしてしまいましたが、頂いた言葉を胸に前を向いてリハビリしてきたことが報われた気がしています。
今季一軍で投げ続けられていない自分を選んでもらって感謝しています。
出られなくなった投手の分まで、これからしっかりコンディションを整えて日本代表チームの力になりたいと思います。