◆ 自己ワーストとなる10失点…
ソフトバンクの千賀滉大は3カ月ぶりの復帰登板となったが自己ワーストとなる3回途中10失点でノックアウトされた。
初回は先頭の荻野貴司を中飛に退けたが、2番・藤原恭大に左中間突破の三塁打を許したあと、3番・中村奨吾に左翼フェンス直撃の先制適時二塁打を浴びた。立ち上がりは直球中心の組み立てで150キロ後半を連発したが、空振りを奪えず粘られるケースが目立った。
2回は下位打線を3者凡退に抑えたものの、3回は9番・田村龍弘に152キロの直球を右中間に弾き返され、一死3塁後、藤原に左中間への適時二塁打を浴び2失点目。続く中村奨には左前打でつながれると、その後、4番・マーティンに右犠飛、5番・レアードには右前適時打を許し4失点目となった。その後もロッテ打線に粘られ、二死満塁で8番・藤岡裕大、打者一巡となった田村に連続となる押し出し四球を与え6失点目。なおも満塁で荻野に2点適時打を中前へ運ばれ8失点目。さらに二死1、3塁で藤原には右中間突破の2点適時二塁打を浴び瞬く間に0-10となり降板。千賀は2回2/3で77球を投げ、9安打3四球を許しプロ入り後ワーストの10失点と復帰登板は厳しい内容となった。
6日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説を務めた齊藤明雄さんは「初球でいきなり158キロを出して今日は調子がいいのかなと思って見てたんですが…ボール自体はスピードがあったと思うんですよ。だけど、キャッチャーミットに突き刺さるようなストレートのコントロールがなかった」と振り返り、「それと、ストレートで空振りが取れていないんですよ。スピードガンよりもバッターはそんなに速く感じてなかったのではないかと。バッターの手元でキレがなかったのかなと思いましたね」と指摘した。
同じく解説を務めた野村弘樹さんは「スピードも出てるし、スライダー、フォークも悪くなかったですが、打たれたボールが甘かった。ただ、本来の千賀であれば甘く入ったボールでもファールになったり前に飛ばないことが多かったが、今日はことごとく強打されていた。ここはちょっと心配ですね。単純に精度が上がってくれば抑えられるのか…次を見てみないとなんとも言えないですね」と心配の声を上げた。