昨年10・11月度に続き2度目の受賞
NPBは7日、6月度における『大樹生命月間MVP賞』の受賞者を発表。セ・リーグの打者部門では、DeNAのタイラー・オースティン選手が自身2度目の受賞を果たした。
6月は「4番」として19試合に出場し、打率.406、9本塁打、25打点で、OPSは驚異の「1.361」を記録。得点圏打率も「.550」で、交流戦を3位で終えたチームの原動力となった。
受賞に際した会見では、ニコニコ顔で「Thank you」と第一声。MVPについては「あまり考えていなかった」と語り、「チームの勝ちにつながるプレーをし続けてきて、こういう結果になった。受賞は驚いたが、もちろん嬉しく感謝の気持です」と笑顔で答えた。
来日2年目の今季は、新型コロナウイルスの影響もあり妻のステファニーさんが来日できず、「1年目と比べてタフな部分が大きい」としながらも、オフの期間に「基本的に妻と毎日ハードなトレーニングを積んで、身体は良い状態を保てている。ちょっとした怪我はあったけど、ここまで身体の調子はいい。妻とのトレーニングのおかげだと思っている」と、好調の裏には愛妻の存在があることを明かした。
打線が好調なチームについては、「1番から9番まで非常にいい状態が続いているので、この状態を7月も、これからも続けていきたい」と語り、「桑原(将志)も毎回、自分のプランを持って塁に出たり、チームの方針に従ってしっかりとプレーしている。それも勝ちにつながっている要因」と、6月は打率.372、OPS1.010と好調だったリードオフマンに賛辞を送った。
今シーズン途中から佐野恵太に代わって4番に座っているが、「何も変わらない。やるべきことをやるだけ。(チャンスの場面でも)自分のバッティングをするという意識だけ」であることを強調。これからも「変わらずに安定した状態で打席に入り、全力でプレーして自分の力を出すことを意識し、残りのシーズンを頑張りたい」と意気込んだ。
オリンピック選出に「Very Very Exciting!」
また、東京オリンピックに臨むアメリカ代表に選ばれたことについても言及。「光栄。とてもとても興奮してワクワクしている。高校の頃から(アメリカ代表に)夢を描いていたので、家族も喜んでくれた」と満面の笑み。対日本代表や、チームメイトでもある山﨑康晃との対戦にも「チャンスが来たら楽しい対戦になる」と笑みを浮かべ、「勝ち続けて金メダルを取るのが目標」と言い切った。
米でもベイでも、常に“For the team”を掲げるナイスガイから目が離せなくなりそうだ。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)