プロ6年目、かつてのドラ1が本領発揮!
巨人との3連戦に勝ち越し、地元に戻った中日がDeNAに快勝。
先発の小笠原慎之介が前半戦最後の登板を白星で飾り、早くもキャリアハイを更新するシーズン6勝目を掴んだ。
プロ入り後ワーストの成績に終わった昨季の悔しさを経て、開幕からローテを守って好投を続けてきた6年目左腕。
5月1日から6月19日にかけては4連勝もマークしていたが、直近2戦は4回6失点と5回3失点で連敗…。
9日は嫌な流れを断ち切るべく、中5日でマウンドに登った。
3回に先頭の安打と犠打でこの試合はじめてのピンチを招くも、1番の桑原将志と2番・伊藤光を連続三振で斬って無失点。その後も危なげなく投球を進め、5回まで1点のリードを守る。
ところが6回、一死から桑原に二塁打を許すと、二死三塁から佐野恵太にレフトへ運ばれ、1-1の同点。試合を振り出しに戻されてしまった。
それでも、7回も続投して3人で斬ると、その裏に女房役が援護。
先頭の木下拓哉が追い込まれながらも有吉優樹の変化球をレフトスタンドに叩き込み、7号ソロで2-1と勝ち越し。小笠原に勝ち投手の権利が転がり込む。
8回にも1点を加えた中日は、終盤は又吉克樹からライデル・マルティネスの必勝リレーで逃げ切り。3-1で勝った中日は2連勝。7回1失点の好投を見せた小笠原が自己最多となるシーズン6勝目を掴んだ。
2015年のドラ1左腕が見せる“開花の兆し”。9日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した谷沢健一氏も、「非常に安定してきましたね」と、その雄姿に目を細める。
好調の要因については頼れるブルペン陣の存在を挙げ、「今の中日は後ろから考えることができる。ライデル・マルティネスが戻ってきて、その前には又吉がいる。そういう意味では先発投手にも余裕ができますよね」とコメント。先を見ることなく、目の前の打者との対決に集中できる点が良い効果を生んでいると解説した。
また、大久保博元氏は「バッテリーの関係の良さ」について言及する。
小笠原が終始明るい口調で女房役の木下へ感謝を述べたヒーローインタビューを見て、「本当にコミュニケーションが取れているんだなと。捕手の言うことを聞いておけば大丈夫、というのが手に取るように分かる」と語り、「あれだけピッチャーが感謝を言ってくれたら嬉しいですよね」と、元捕手ならではの視点で解説。
最後は「まだまだ行けるな中日、という空気が見えたバッテリーのインタビューでしたね」とまとめ、前半戦の最後に復調の兆しを見せている与田ドラゴンズの今後に期待を寄せた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』