数字以上に光った存在感
東京オリンピックの優勝から一夜明け、野球日本代表・侍ジャパンは8日、メダリスト会見に出席。24名の選手と監督・コーチも含めた計30名が壇上で喜びを口にした。
菊池涼介選手は「最高の思い出になりました。ありがとうございました」と感謝を述べ、アメリカとの決勝戦で最後のアウトとなるゴロを捌いた場面については、「自分で(二塁ベースを)踏みに行こうと思ったら、ハヤトさんがニコニコでここに投げろというような顔をしていたので、渡しました」と笑顔。優しいトスでウィニングボールをチーム最年長の坂本勇人に送った歓喜の瞬間を振り返った。
今大会は5試合中4試合に出場して打率.133(15-2)とバットでは振るわなかったが、大会期間中はムードメーカーとしての働きぶりも光った。
8月3日に誕生日を迎えた稲葉篤紀監督へのバースデーサプライズとして、青柳晃洋投手をバースデーソングの歌い手として推薦。慣れないリリーフ起用ということもあって不本意な投球が続いていた右腕の背中を押し、チームを笑顔の輪で繋いだ。
決勝のメダルセレモニー後には「監督コーチたちにメダルがないということなので、僕のでもいいのであれば監督にかけてあげたいなという思いで…」と、チーム率いた稲葉篤紀監督の首へ金メダルをかけて記念撮影も。
2017年の稲葉ジャパン発足以来チームの柱として奮闘し続けてきた菊池の存在感は、今大会も随所に光っていた。