ニュース 2021.08.10. 15:50

夏の甲子園・“ミラクル新田”初出場で初戦突破 スーパープレーで流れ一変

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阪神甲子園球場 (C)KYODO NEWS
『第103回全国高等学校野球選手権大会』
● 静岡 2 - 4 新田 ○
<1回戦 8月10日>

 2年ぶりに帰ってきた夏の甲子園。台風接近のために1日順延された開幕日・第2試合は初出場の新田(愛媛)が接戦を制し初戦突破。春のセンバツでは初出場だった1990年に準優勝し「ミラクル新田」と称されたが、今夏も劇的なプレーで夏の甲子園初勝利を呼び込んだ。

 新田打線は今大会注目の192センチ右腕・高須大雅投手を相手に6回途中までに7安打2得点で先行。7回に2点リードを追いつかれた直後、なおも一死一塁の状況で左中間を突破しようかという大飛球を打たれたが、中堅手・長谷川聖天が背走しながら好捕。勢い余ってダイビングする格好となるも、すぐに立ち上がり素早い中継プレーで飛び出していた一塁走者も刺す併殺で流れを断ち切った。

 すると直後の8回表、連続四球をキッカケに一死満塁のチャンスを迎え、2番・入山雄太が初球を捕えて右翼線へ2点適時二塁打。守りから攻撃へ鮮やかな流れで終盤に勝ち越し、初戦を突破した。

 新田の岡田茂雄監督は「地区予選で歴史を変えようとやってきて、甲子園に入って今度は新たな歴史をつくるという強い気持ちのままで第1戦臨めた」とコメント。同校OBとして甲子園に響かせた校歌には「もう感無量です」と表情を緩めた。

 好投手が相手でも打線は鋭いスイングで7安打2得点。「全く当たっていない9番バッター(山内欣也)がヒットを打ったことがチームに勢いを与えた」と、6回に下位打線で奪った得点で勢いに乗った。

 「攻撃も常に攻める。守備でも常に攻めるという姿勢で新田高校の野球はやっている」と指揮官。2回戦へ向けても「初出場でもう向かっていくだけですので。新田高校の攻める野球を全力で出していきたい」と意気込んだ。

 敗れた静岡(静岡)はエースの高須が2度登板するなど力投を見せたが、打線が相手先発・向井駿貴を攻略しきれず。夏の甲子園は3回戦に進出した2003年を最後に5回連続で初戦敗退となった。

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