『第103回全国高等学校野球選手権大会』
○ 東北学院 5 - 3 愛工大名電 ●
<1回戦 8月11日>
2年ぶりの開催となった夏の甲子園、『第103回全国高等学校野球選手権大会』は大会2日目。
第4試合は春夏通じて甲子園初出場の東北学院(宮城)が、3年ぶり13回目の出場となった愛工大名電(愛知)を5-3で撃破。
エース・伊東大夢が9回1失点の好投を見せ、チームに甲子園初勝利をもたらした。
伊東は初の大舞台にも物怖じすることなく、初回からエンジン全開。愛工大名電の上位打線を3人で斬ると、2回も4番の宮崎海から空振り三振を奪って三者凡退。打者一巡をパーフェクトに抑える。
すると打線は3回、制球に苦しむ相手先発・田村俊介を攻めて一死一・二塁のチャンスを作り、代わった寺嶋大希に対して二死満塁から山田将生がセンターへの二塁打。相手の守備が乱れる間に走者が全員生還し、また打者走者も三塁へ進塁。ひと振りで3点を先制し、チームにとっても嬉しい甲子園初得点が刻まれる。
援護を受けた伊東は4回に1点を返され、なおも一死一・二塁というピンチを迎えたが、犠打でふたつ目のアウトを冷静に取ると、二死二・三塁から藤山航平を投ゴロに打ち取ってピンチ脱出。リードを守る。
打線は5回、代わり端以降は封じ込まれた愛工大名電の2番手・寺嶋に対して二死から大洞雄平が安打で出塁。さらに盗塁でチャンスを拡大すると、木村颯汰のセンター前安打が適時打となって追加点。つづく山田も3回の一打に続いて今度はレフトへの適時三塁打を放ち、貴重な2点を追加。5-1とリードを拡大した。
伊東は7回に不運な安打で1点を失うも、残った一・二塁のピンチはしのいでなんとか最少失点。
8回も先頭の田村俊介に右中間スタンドに叩き込まれるソロを浴びたが、切り替えてアウトを重ねていく。
球数が100球を超えて迎えた9回も伊東は続投。一死から安打を許すも、残りのアウトをチーム全員で掴み取って5-3の逃げ切り勝ち。東北学院が初めての甲子園で初めての勝利を挙げた。