後半戦は新天地で活躍へ
西武と日本ハムは12日、木村文紀外野手(32)と佐藤龍世内野手(24)、公文克彦投手(29)と平沼翔太内野手(23)のトレードに合意したと発表した。
木村は投手出身のベテラン外野手で、今季は腰痛で離脱している間に愛斗ら若手外野手が台頭し出場機会減少。20試合の出場で打率.180、0本塁打、3打点の成績だった。
佐藤は大卒3年目を迎えた右のスラッガー候補。三塁手・中村剛也の後継者としても期待されていたが、今季はわずか11試合と一軍出場が限られており、地元・北海道でブレークが期待される。
公文は巨人から日本ハム、西武と2度目の移籍。プロデビューから昨季まで182試合連続無敗というプロ野球記録が話題になったが、リリーフ左腕が手薄な西武ではブルペンの一角として、さらなる活躍が期待される。
平沼は高卒6年目の遊撃手候補で、2019年に自己最多の73試合に出場。内野の複数ポジションを守るユーティリティ性を備えており、今季は限られた出場機会のなかで打率.194と低迷しているが、打撃が開眼すればレギュラーも奪える逸材だ。
渡辺久信GMは「両チームの補強ポイントが合致したということです」と今回のトレードについて説明し、「木村はもともと投手で入団し、途中から野手に転向しましたが、野手として背番号1桁を背負う選手にまで成長したのは、本当に彼の努力の賜物だと思います。入団から今日までの15年間、さまざまな形でライオンズに貢献してくれて本当に感謝していますし、キムがもたらしてくれた勝利が数多くありました。新たな地での活躍を願っています」とコメント。
「龍世についても将来、ライオンズの軸として活躍してほしいという想いがありました。一生懸命練習に取り組む姿が印象に残っていますし、そんな彼がチームを離れることになりましたが、ライオンズで過ごした間に感じたチームメイトやファンの温かさを胸に、地元である北海道で頑張ってほしいと思います」と新天地での活躍を祈った。
木村文紀選手・コメント
ライオンズに入団して印象に残っていることは、投手として初勝利を挙げた時や野手になって初めて(勝ち越し)満塁ホームラン(2015年6月24日ソフトバンク戦)を打ったことなど、挙げきれません。
ライオンズは中村さん、栗山さんをはじめ、後輩たちも本当に明るくて、とても野球をやりやすい環境だったと思っています。
そしてライオンズファンの皆さんには、自分の調子がいい時も悪い時も本当に大きな応援をいただきました。
プレーをしながら常にそれを感じていました。本当に熱いファンの皆さまだったと感じています。
ライオンズでの15年間でやってきたことをしっかり新天地で結果として出すことが、ライオンズに対しての恩返しになるとも思っています。
またイチからスタートする気持ちで、これから頑張っていきます。
佐藤龍世選手・コメント
ライオンズでは全てが思い出です。良い先輩、良いスタッフに出会えたことが自分の野球人生で、とてもプラスになる3年間でした。
この仲間と野球ができたこと、それに尽きます。
最近では、エキシビジョンマッチで自分が二塁にいて、森さんがホームランを打ってくれた試合が一番印象に残っています。すごくうれしかったです。
トレードは不安が大きいですが、プレッシャーに負けず、一軍で活躍している姿を多くの方に見せられたらと思いますし、地元ということで、恩返しもしていきたいです。
(ファンの方へ)ライオンズを離れることは寂しいですが、これからも応援していただけたらうれしいです。
まだ気持ちの整理がついていないですが、北海道日本ハムファイターズで活躍していい報告ができるよう頑張ります。
公文克彦投手・コメント
ジャイアンツから2017年に移籍して、温かく迎え入れて下さったファイターズには感謝の気持ちでいっぱいです。
これからはライオンズの一員として精一杯プレーをして、ファイターズと対戦できることを楽しみにしています。
平沼翔太選手・コメント
ファイターズでの約6年間、温かく応援していただき本当にありがとうございました。ファンの皆様には感謝でいっぱいです。
入団してから得たものは、僕の財産です。新天地でも全力で頑張ります。本当に、ありがとうございました。