銀メダルもオリンピックは「GREAT TIME!」
東京オリンピック(五輪)のアメリカ代表として、打率.417、2本塁打、7打点の活躍を見せ、銀メダルの獲得に貢献したDeNAのタイラー・オースティンが12日、チームに合流。全体練習後にZOOMの取材に応じた。
アメリカ打線の中核としてチームを引っ張ったオースティンは「素晴らしい経験だった。今まで野球をしてきた中で一番の経験ではないかと思う」と、五輪での日々を振り返り、「一番は国を代表するユニフォームを着て試合ができたこと。アメリカ代表だからではなく、それぞれの選手が自分の国を、自分の存在より大きなモノを背負って、国のみんなが見ている中でプレーをすることがオリンピックに参加する大きな意味だったと思う」と、その意義を説いた。
2度の対戦で結果的に連敗となった日本との対戦については、「日本は素晴らしいチームだったがアメリカも素晴らしいチームを作れていた。2度とも素晴らしい戦いになったと思う」と語り、「若い選手や経験豊富な選手など、色々な選手がいて、特に若い選手たちが大きな情熱、気持ちを持って毎日のゲームに臨んで行く姿を見ていて、こちらも気分が高まった」と、星条旗を背負った仲間にも感化されたことを明かした。
ホームグラウンドである横浜スタジアムで開催されたことに関しては、「快適にプレーすることができた。ホームのグラウンドで特徴も分かっている。チームメイトに伝えられる面でも凄くやりやすかった」と、地の利があったことを強調し、横浜でのプレーには「全く夢にも思わず、考えもしなかったこと。(チームメイトに)出会えて、同じチームになって、オリンピックでプレーできたことに感謝と喜びを感じている」と感慨深げに語った。
閉会式では日本の選手たちと交流している様子が映し出されていたが、「ヤンキースで一緒にプレーしていた田中(将大)を見つけたので、改めて『金メダルおめでとう』と話しかけに行った」と、最後まで五輪を楽しんでいたようだ。
ペナントレースも「STRONG PLAY HARD」
14日からは再びペナントレースでの戦いに戻るが、「今は少し苦しい位置にいる」と、最下位の現状を鑑みながら「まだまだやらなければいけないことが沢山ある」と、ファイティングポーズをとり、「一打席一打席、全力で立ち向かっていきながらも、その中で楽しむことを忘れない。それを続けていければ、他のことは後からついてくる。明後日からも、全力でプレーしていきたい」と逆襲を誓った。
オリンピックでもアメリカのチームを鼓舞するアクションが目立ったオースティン。ベイスターズでも勢いそのままに打線を牽引してもらいたい。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)