最後の最後に“主役”になったアンダーソン

○ ホワイトソックス 9 - 8 ヤンキース ●
<現地時間8月12日 フィールド・オブ・ドリームス>

 名画「フィールド・オブ・ドリームス」のロケ地となったアイオワ州ダイアーズビルで行われたホワイトソックス-ヤンキースの一戦は、まさに映画のような“劇的決着”となった。

 映画を象徴するトウモロコシ畑の隣に8000人収容の仮設スタンドのある球場を作って行われたこの試合。

 もとは昨年行われる予定だったのだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により延期に…。

 これが1年越しの夢のゲームとなった。

 試合は序盤から点の取り合い。

 ホワイトソックスがいきなりホセ・アブレイユの一発で先制も、ヤンキースは3回にアーロン・ジャッジの3ランで逆転。

 それでも直後の3回裏、ホワイトソックスは1点を返した後、エロイ・ヒメネスの3ランも飛び出して再逆転。4回裏にはセビー・ザバーラも2ランを放つなど、ホワイトソックスが7-3とリードして試合を進める。

 ヤンキースは6回表にブレット・ガードナーのソロで1点を返すも、3点ビハインドのまま9回へ。クローザーのリアム・ヘンドリックスを前に走者を出しながら二死と追い込まれたが、ジャッジがこの日2本目となる2ランをライトのトウモロコシ畑に叩き込んでたちまち1点差。

 さらに四球で走者を一塁に置き、5番のジャンカルロ・スタントンが起死回生の逆転2ラン。9回二死からの2発・4得点で8-7。試合をひっくり返した。

 このまま「フィールド・オブ・ドリームスゲーム」で「ルーズヴェルト・ゲーム」か…。と思われたところ、この試合はかんたんに終わらなかった。

 1点を追いかけるホワイトソックスは一死から四球で走者を出すと、ティム・アンダーソンが初球をライト畑に叩き込む逆転サヨナラ2ラン。

 両軍あわせて8本の本塁打が飛び交った一戦は、劇的すぎる形でホワイトソックスが勝利を掴んだ。

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