○ ソフトバンク 2 - 0 日本ハム ●
<16回戦 PayPayドーム>
ソフトバンクが後半戦2連勝スタート。前日の1安打シャットアウト勝ちに続いて、この日もソフトバンク投手陣が状態の良さを見せつけた。
この日の先発は東浜巨。初回、いきなり先頭の淺間大基に安打を許し、二死から近藤健介にはレフト線へ強い打球を弾き返されたが、この当たりはフェアゾーンに落ちた後、ファウルゾーンにせり出した座席に飛び込むエンタイトル二塁打に。
一塁走者は三塁でストップとなり、二死二・三塁から再開となると、5番の渡邉諒は内角にズバッと決める147キロの速球で見逃し三振。大ピンチを無失点で切り抜けた。
その後、2回を三者凡退、3回は味方の失策で走者を出しながらも併殺で切り抜けると、中盤からは奪三振ショーを展開。
4回は3番・髙濱祐仁からの中軸を空振り・見逃し・空振りの3者連続三振に仕留めると、5回も同じく空振り・見逃し・空振りの3連続三振で計6連続三振。
6回も淺間から三振を奪い、6回までで10奪三振の快投。スコアボードにゼロを並べていく。
打線も日本ハム先発・上沢直之に苦しめられたが、4回にアルフレド・デスパイネの適時打で挙げた1点をもぎ取ると、7回には一死一塁から犠打で作ったチャンスに今宮健太が応え、センターへの適時二塁打。
貴重な追加点をもらった東浜は7回・8回も3人斬りで進み、気が付けば初回に2安打を浴びて以降、2回から8回は無四球・無安打ピッチ。失策の走者以外は許さない11奪三振の快投だった。
8回終了時点で球数は96だったが、9回は岩嵜翔がマウンドへ。
“代役守護神”が走者を出しながらも2三振で締め、ソフトバンクが2試合連続で完封リレーを完成。
ソフトバンクは後半戦連勝発進で貯金2。苦しんだ前半戦を経て、逆襲に向けて幸先の良いスタートを決めた。
東浜は「きのう(石川)柊太が本当に良いピッチングをしていたので、その流れに乗せてもらいながらしっかり投げることを心掛けて入りました」と振り返りつつ、キャリア最多の11奪三振については、「僕はあまり三振を取るピッチャーではないので、ここまで取れたということは、この1カ月の間にやってきたことが出てきたのかなと。それを最大限に(甲斐)拓也が引き出してくれたのかなと思います」と、自身の手ごたえを語るとともに、女房役のリードも讃える。
最後は「今も九州北部と広島を中心に大雨が続いているので、身の安全を確保しながら過ごしてください」と、ヒーローインタビューでファンを思いやる姿を見せた31歳。
前半戦は2勝と苦しんだかつての最多勝右腕だが、後半戦はチームを上位へ導くピッチングを続けていくことができるか。中断期間を挟んで復調の兆しを見せている鷹の背番号16から、目が離せない。