ニュース 2021.08.19. 07:14

オリ25年ぶりVの秘密兵器に…新助っ人・スパークマンと今季初登板・吉田凌の評価は?

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今季初登板で初勝利を挙げたオリックス・吉田凌

「もう少し回数が増えれば…」


 パ・リーグ首位を走るオリックスは18日、ほっともっとフィールド神戸で行われた日本ハム戦に5-2で勝利。

 時折強い雨も降る厳しいコンディションの中、2連勝で貯金を「10」とした。




 この日の注目ポイントは、来日初登板となる先発のグレン・スパークマン。

 前半戦の途中で入団が決まり、中断期間のエキシビションマッチでの調整を経て、迎えたNPBでのデビュー戦。

 立ち上がりからまっすぐの最速が150キロを計測するなど、持ち味である力強い速球で2イニングを無失点で抑えていく。



 ところが2点リードの3回、先頭の清水優心に四球を与えてしまうと、トップに戻って西川遥輝にも四球、さらに一死から野村佑希には死球を当てて一死満塁のピンチ。

 ここで4番の王柏融にライトへの安打を許し、これで二者が生還。残ったピンチは後続を連続三振に斬って取るも、来日初マウンドは4回までで74球、被安打3で奪三振は3も、与四死が4つとやや制球に課題を残す内容となった。


 新助っ人の投球を有識者はどう見たか──?

 18日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した江本孟紀氏は、「最近の外国人投手に多いタイプ」と見る。

 具体的には、「えいやえいやと投げていく、微妙なコントロールで勝負するというピッチャーではない」と力で押していくタイプの投手だと特徴を挙げつつ、「もう少し回数が増えれば、もっと良いピッチングするんじゃないですかね。そんなに悪くはない」と、一軍の公式戦で実戦を重ねていくうちに、もっと内容が良化してくるのではないかと語った。


 また、同じく解説者の高木豊氏も、「初登板ですからね。そこらへん(四死球の多さ)は多目に見ないといけない」とコメント。

 つづけて、「条件も悪かった(※雨が降り地面もぬかるむコンディション)ということを考えると、次が楽しみだなという感じ」とし、次回登板での前進に期待を寄せた。


同点の二死満塁から今季初登板…!


 また、スパークマンとは状況こそ違えど、“初登板”を迎えたのが高卒6年目の吉田凌。

 昨季は一軍で35試合に登板するなどブレイクのキッカケを掴んだかに見えたが、今季前半戦では一軍での出番なし。迎えた18日の今季初登板は、2-2の同点で迎えた5回表二死満塁という場面だった。


 対するは売り出し中の髙濱祐仁。ここで吉田凌-伏見寅威バッテリーの選択はなんと4球続けての変化球。

 最後は外のスライダーを引っかけさせて遊ゴロに仕留め、大ピンチを切り抜けた。

 すると、吉田は6回も続投。下位打線を危なげなく3人で斬り、緊張の今季初登板は1回1/3、打者4人をパーフェクト。その裏に味方が1点を勝ち越し、終盤に2点を加えて勝利したため、吉田に今季初白星が舞い込んだ。


 いきなりチームの窮地を救った24歳について、高木豊氏は「めちゃくちゃ嫌だったでしょうね」とタフな場面で名前をコールされた右腕の気持ちを推し量りつつ、「こういうところで投げさせるということは、これから先どのくらい使えるのかという試しもあったでしょうね」とコメント。「結果が出て良かったですね」と、首脳陣の期待に一発で回答して見せたヒーローを讃える。

 投手出身の江本氏も、「ふつうはあまり考えられない場面ですよね」としつつ、「こういうことができるような強いチームになっているということ。余裕というかね」と、首位を走るオリックスの状態の良さがなせた采配だと指摘。

 最後は「こうやってチーム力がどんどん上がってくる」とまとめ、首位の座を守りながらもこうしたチャレンジができるチームの状態の良さに太鼓判を押した。



☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』



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