ニュース 2021.08.26. 19:13

夏の甲子園・近江が9回サヨナラ勝ちでベスト4 多賀監督「金足農戦を思い出した」

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近江(滋賀)の山田陽翔投手
『第103回全国高等学校野球選手権大会』
○ 近江 7x - 6 神戸国際大付 ●
<8月26日 準々決勝>

 近江(滋賀)が9回サヨナラ勝ちで準決勝進出。9回表に4点差を追いつかれながらも、直後の9回裏に主将・春山陽生が決勝適時打を放ち、ベスト4最後のイスを勝ち取った。

 近江はこれまで同様に山田陽翔と岩佐直哉の継投でゲームメイクし4点リードで最終回を迎えるも、岩佐が9回二死無走者から四球と連打で2失点。山田を再登板させるもリードを守りきれず、同点タイムリーを許した。

 それでも9回裏、一死から6番・明石楓大が死球で出塁すると、続く7番・春山がカウント2-0から右中間安打。スタートを切っていた一走・明石が長駆生還し、サヨナラ勝ちを収めた。

 チームを率いる多賀章仁監督は目を光らせながら「もう信じられない。春山はこういうところで打つんだなと。このチームは春山のチームですから」と主将の一打に声を震わせた。

 また、「今日はじゃんけんに勝って後攻をとってくれた。昨日はサヨナラ勝ちの夢を見たよってそんな話をしたんです」と秘話を明かし、「最後は金足農戦を思い出しました」と、サヨナラ2ランスクイズを決められて敗れた3年前の準々決勝を引き合いに出して“後攻”ならではの恩恵に言及。「先行後攻というのは、本当に終盤の戦いになれば大きいので、ウチとしては後攻を取れたのが結局最後にああいう形で生きた」と振り返った。

 指揮官は「同点に追いつかれたときはダメかなと思うゲームでした」と話し「ただただ選手に引っ張られた試合だった」と興奮冷めやらぬ様子で選手たちを称えた。

 この日行われた準々決勝は第1試合を京都国際(京都)、第2試合を智弁和歌山(和歌山)が制しており、第3試合も智弁学園(奈良)が勝利。史上初めて近畿勢がベスト4を独占した。

 近江は準優勝した2001年の83回大会以来20年ぶりのベスト4。準決勝では智弁和歌山(和歌山)と激突する。


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