厳しくなったマークをどうかいくぐるか
後半戦の開幕を首位で迎えるも、巨人・ヤクルトの猛追を受けている阪神。
どうにか差をつけていきたいところだが、この週末も広島に連敗を喫して早々にカード負け越しが決まった。
ここに来て不安が広がっているのが、ルーキー・佐藤輝明の状態だ。
前半戦だけで20本のアーチを描くなど、チームの快進撃とともに大きな注目を浴びた22歳だが、7月は月間打率.227で本塁打1と不振。
今年はオリンピックの関係でオールスター戦を境にペナントレースが中断期間に入り、その間に実施されていたエキシビションマッチでは復調の兆しを見せていたものの、今月も月間打率は.231で3本塁打と上向きと言える状態にはない。
特にここ6試合は20打数無安打で11三振と絶不調…。
28日の試合も3打数無安打に終わっただけでなく、7回には相手投手が左腕のカイル・バードだったとはいえ、プロ入り後はじめて「代打を送られる」という屈辱も味わっている。
心配なゴールデンルーキーの現状を、解説者たちはどう見ているのだろうか…?
28日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、片岡篤史氏がその現状を分析しつつアドバイスも送った。
このところの佐藤については、「オールスター前に疲れているなというところはあったんですけど、ちょうど1カ月弱の休みに入って、エキシビションマッチでかなり状態が上がってきて後半は良いスタートを切っていた」と見つつ、「やはり相手もインコースの速いボールと低めの変化球で徹底して攻めてきて、その攻め方に翻弄されていますよね」と解説。
駆け抜けてきた前半戦の反動に加え、相手のマークが厳しさを増している点も不振の要因のひとつになっていると語る。
片岡氏はつづけて、「ここからは相手もこういう配球をしてくると頭に入れて、狙い球をしっかり絞って打席に立つこと。素晴らしいものを持っているので、それをしないともったいない」と同じパターンでやられている部分を問題視。
最後は「相手も怖がっているので、ボール球を振らせようとしてくる。なので、それをどれだけガマンできるか。“振らない勇気”を持つことが、佐藤選手の状態を上げていくことにつながると思います」とまとめ、トンネル脱出の突破口を探る背番号8にエールを送った。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』