打てる捕手を目指して
ソフトバンクは30日、育成選手の渡邉陸選手(20)と支配下選手契約を結んだことを発表した。背番号は「79」に変更となる。
熊本出身の渡邉は、神村学園高から2018年の育成ドラフト1位でソフトバンクに入団。過去2シーズンは二軍での出場機会もなかったが、「高校の同級生の羽月(隆太郎/広島)が一軍で活躍しているのを見て負けられないなと」発奮し、今季はここまでウエスタン・リーグで53試合に出場し、打率.267(75打数20安打)、2本塁打、15打点という成績を残していた。
さらに、五輪開催中に行われたエキシビジョンマッチでも少ない出場機会ながら3打数2安打と結果を残し、存在感を示すことに成功。支配下登録会見に同席した三笠杉彦GMは「まず高い打撃力を評価しての登録」であることを明かし、「守備、キャッチャーのところはまだまだ発展途上ですが、高い打撃力があって、且つキャッチャーもできるというところが彼のセールスポイント。キャッチャーとしても発展してもらい、持ち前の打撃力を生かしてチームに貢献してもらいたい」と、エールを送った。
また、前日の遠征帰りに電話で一報を受けたという渡邉は「期限がギリギリだったのでホッとして嬉しかった」と率直な思いを明かし、過去2シーズンとの違いに「怪我が多くて思うように野球ができなかったけど、今年は怪我なく野球を楽しめている」点を挙げつつ、支配下登録へのターニングポイントには、「エキシビジョンマッチの少し前くらいからだんだん状態が上がってきた」ことを挙げた。
自身の持ち味については、「バッティングが長所だと思っていて、ここからもっとバッティングも向上して、守備も上達できたら」と語り、打撃力を生かした捕手以外での出場にも意欲を示しつつ、「一軍で長い間活躍できるように、息の長い選手になりたい」との目標も口にした。