2021.09.05 18:00 | ||||
阪神タイガース | 6 | 終了 | 6 | 読売ジャイアンツ |
甲子園 |
阪神が6点ビハインドを追いつきドロー
阪神の2連勝で迎えた首位攻防第3ラウンドは、巨人が5回までに6点のリードを奪うも、阪神が相手の守乱をつく集中打で畳み掛け6-6のドロー。阪神は首位の座をキープした。
5日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説を務めた高木豊さんは「なぜ勝ちきれなかったのか」、試合の流れを分けた両チームのポイントを指摘した。
巨人側のプレーで「もったいなかった」と注目したのは、6回裏一死満塁の場面で、梅野隆太郎のニゴロ併殺崩れの間に3点差に詰め寄られたシーン。緩いゴロを処理した二塁・吉川尚輝は4-6-3の併殺を狙ったが、高木氏は「この打球じゃゲッツー取れないんですよ。ただファーストランナーが目の前で止まるんですよね。これを追い込んでいって最初に一塁に投げて、ランダウンプレーで併殺をとれば、次のロハス・ジュニアには回ってないんですよ。ロハス・ジュニアのタイムリーは防げた1点なんですよ」と、吉川尚の対応次第では4失点目を防げたと指摘した。
一方、猛反撃を見せた阪神側で注目したのは、同点で迎えた9回裏一死二塁で島田海吏が内野安打を放ったシーン。島田が詰まりながらも三遊間へ弾き返した打球は、遊撃・廣岡大志が辛うじてグラブで触れるも完全捕球ならず。代走出場していた二塁走者の小幡竜平は三塁を回ったところでストップし、後続も倒れサヨナラ勝ちとはならなかった。
高木さんは「取れるれるときに点を取らなきゃいけない。1アウトだったから自重したんだと思うんですけど、これだけボールがルーズになって、代走・小幡を出しているのだったら勝負してほしかった。1アウトなので気持ちはわかるんですけど、僕は回してたらセーフだったかなと」と、勝ち越しのチャンスをものにできなかった阪神の走塁に言及。
ただ、同番組で同じく解説を務めた笘篠賢治さんは「セカンドランナーのスタートが一瞬遅れたなかで、(走者は)自分の目で打球を追いながら遊撃手が打球に追いついていると感じていますよね。完全に三塁ベースのところで減速してしまっていますから、これはホームに行くとしてもなかなかスピードが乗りません。僕は行ってもアウトだと思います」と持論を展開した。
解説者によって見方は分かれたが、いずれも点の取り合いでキーポイントになったプレーの一つ。この引き分けは勝てなかったのか、負けなかったのか…。両チームにとっては勝負を決めきる可能性があったプレーも少なくなかった。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』