2021.09.07 17:45 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 8 | 終了 | 2 | 読売ジャイアンツ |
横浜 |
滑り込み支配下の8日後に白星
DeNAの宮國椋丞投手が古巣・巨人相手に移籍後初登板で初勝利を飾り、ハマスタのお立ち台で挨拶代わりの「グーニースマイル」を披露した。
横浜スタジアムのマウンドに上がった宮國の立ち上がりは落ち着かず、初回から吉川尚輝と岡本和真に連続タイムリーを浴びて2点を献上。しかし、セカンドを狙った岡本をセンター桑原将志の好返球で刺すと、2回にも小林誠司の打球を桑原がダイビングキャッチするなど、バックの好守にも助けられてアウトを積み重ねた。
1点を返してもらった直後の4回には、無死一、二塁のピンチで迎えた亀井善行をバックドアで見逃し三振に仕留めると、続くウィーラーを併殺に打ち取るなど、バッテリーを組んだ山本祐大とのコンビネーションも光った。5回も二死一、二塁のピンチで吉川尚輝を左飛に打ち取り、グラブを叩く気合の入ったポーズでベンチへと戻った。
すると坪井智哉打撃コーチから「カウントを取りにきたボールを見逃さず捉えること。追い込まれても粘り強く、球数を多く投げさせること」という指示を受けた打線が巨人のエース・菅野智之を攻略。3回に宮﨑敏郎のタイムリーで1点を返すと、4回には山本祐大が粘って9球目で四球を選ぶなど、4回終了時点で88球を投じさせた。
そして迎えた5回に、一死一、二塁から宮﨑敏郎の同点打、さらにネフタリ・ソトの適時二塁打で勝ち越すと、山本祐大のスクイズでリードを広げて菅野をKO。その後も代わった大江竜聖から宮國の代打・楠本泰史が「完璧にバットに当たっちゃった」と振り返った一打がライトスタンドへ。一挙7得点のビッグイニングで勝負を決め、5回2失点の宮國が嬉しい復活の白星を手にした。
指揮官「本当に良かった」
古巣相手、しかもお世話になった先輩である菅野に投げ勝った宮國は「素直に嬉しいです」と第一声。先制点は許したが、「ここでズルズルいったら、何も成長できていないと言い聞かせて、粘っていればベイスターズの打者陣は打ってくれると思っていた」と続け、「全体的に低めに集められたし、内角も効果的に速い球をインサイドに投げられ、ゴロアウトも狙って取れたのは収穫」と自己評価した。
昨オフに戦力外となった巨人相手の勝利には「嬉しかったです」と喜び、「周りの方への感謝を第一にマウンドに上がった。少しでも恩返しできるようにと思って投げたら、チームも勝てて良かった」と胸を張った。
三浦大輔監督も「立ち上がりは固かったが、経験豊富な投手なので、ピッチングがうまかった。ボールを上げられることなくゴロを打たせて、粘りの投球をしたと思います」と評価し、「1月に現役続行を決めて、ひとりで練習してチャンスを待って、育成で入って結果出してくれた。トレーニングしてファームで結果残して今日のチャンスで一発回答。勝ちがついたことは本当に良かった」と、目を細めた。
これで開幕以来勝ちのなかった巨人相手に引き分けを挟み3連勝。同時に「YOKOHAMA STAR NIGHT」での巨人戦連敗も「6」でストップ。この勢いそのままに、あすも勝利を掴みたいところだ。