目立った「シンカーの制球」
パ・リーグの首位攻防戦。9日に神戸で行われたオリックス-ロッテの一戦は2-2の引き分け。
ロッテが9回に荻野貴司の起死回生の一発で追いつき、ドローに持ち込んで首位の座を守った。
ロッテはこの日、右肘の手術を受けたため5月21日以来の一軍登板となった石川歩が先発。
経験豊富なベテランは初回に二死からの連打でピンチを招くも、大下誠一郎を内野ゴロに斬ってなんとか無失点の立ち上がり。
その後も2回は安打、3回は四球、4回は安打と毎回走者を背負う展開となるも、持ち味の低めを突いて打たせて取る投球でスコアボードにゼロを並べていく。
0-0で迎えた5回、二死二塁のピンチから福田周平に適時打を許して先制点を奪われてしまうと、6回には先頭の杉本裕太郎に24号ソロを被弾。
2イニング続けての失点を喫してしまったが、一発を引きずることなく6回まで投げきり、復帰戦は6回を投げて83球、被安打7も2失点の粘投だった。
首位を走るチームに帰ってきた頼れるベテラン。その初陣を解説者はどう見たか…?
9日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した池田親興氏は、「さすがベテラン、経験のあるピッチャー」と右腕の力投を讃える。
「きょう一番印象に残ったのは、シンカーのコントロールの良さ。2ボールからでも、シンカーでストライクを取りに行けるんですよね」と目立った部分を挙げつつ、「手術明けで久々の登板が首位攻防の大事な試合。緊張もあったと思うんですが、さすがベテラン。経験のあるピッチャーだなと」と、そのピッチングを称賛。
つづけて、「持ち味であるのらりくらり、でも要所は攻めていくと。先制点は取られて、本塁打も打たれましたけど、試合は作りましたから。石川が帰ってきたというのは、ロッテにとって非常に大きいと思いますね」とまとめ、その存在の大きさを強調した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』