◆ カード勝ち越しのかかる上位対決で好投
ヤクルトの高橋奎二投手(24)が9日、敵地で行われた阪神戦に先発し6回6安打3失点と好投。自己最多の10三振を奪い、今季3勝目を手にした。
初回から大量援護を受けた高橋は、ストレートとチェンジアップ、スライダーに加え、時折見せる緩いカーブが効果的に決まり阪神打線を翻弄。4回に代打・小野寺暖と1番・近本光司に適時打を許し3点を失ったものの、6回まで10奪三振、無四球(2死球)の内容で、クオリティースタート(QS=6回以上自責点3以下)を記録した。
9日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説を務めた池田親興さんは「非常に左腕の使い方が小さいんですけど、投げに行ったら今度は肩関節の柔らかさで球が出て来ない。(打者視点では)来ないと思ったら今度はインコースにドンとくる」と、独特の間合いで威力あるストレートを投げ込む高橋の投球に言及。
また、「左バッターに対して、そんなにインコースの厳しい所を狙わなくても、外の変化球があるので、左打者はだいぶ内側を突かれている感覚があるんじゃないか」と対左打者の投球に注目し、「本当にスピンも効いているし良い球ですよ」と好投した左腕を称えた。
今季の高橋は開幕こそファームで迎えたものの、ここまで一軍登板8試合のうち6試合でQSをマークし、3勝1敗、防御率2.79の好成績。援護に恵まれず星を落とした試合もあったが、後半戦はローテーションの一角として好投を続けている。
このカードは第1戦を高卒2年目の奥川恭伸、タイで迎えた第3戦を高橋でとり、番組MCを務めた高木豊さんは「高橋奎二と奥川の2枚看板が出来上がってきましたよ。心強いですよ」とコメント。上位争いを演じる後半戦の先発ローテーションを支える次世代エース候補たちを評価した。