◆ 夏の一大イベント開催
DeNAが主催する「YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2021 Supported by 横浜銀行」が9月7日から9日の巨人戦で開催。球場内に留まらず、駅や街中をも巻き込んでの一大イベントは10年目を迎え、よりメモリアル感の強い内容となった。
「すべての思いが交差する、10年目のスターナイト」と銘打たれた夏の一大イベントは、ローマ数字で“10”を意味する“X”を“クロス”と捉え、過去・現在・未来の融合を表現。
ナインも着用し、ファンに配布されたスペシャルユニフォームは、練習着にも用いられている「XYDB」に、今までのスターナイトのユニフォームの特徴を散りばめた歴史の詰まったデザインとなり、袖にはメモリアルカラーとしてゴールド調のロゴがあしらわれ、ファンからも「かっこいい」と好評を博していた。
◆ 新たな試みが盛り沢山!
コロナ禍により未だ観衆の上限制限が解けない中、スペシャルユニフォームに身を包んで応援したいファンのために、DeNAはユニフォーム付きの「オンラインハマスタ」を開催。各試合OBの生解説を聞きながら、横浜スタジアムのビジョンと連携し、タオルで推し選手を応援できるなど、家に居ながら一体感が得られる新様式の観戦スタイルは、様々な状況下にあるファンのニーズにフィットしたものとなっていた。
試合後には、ゲームの余韻が冷めやらぬグラウンド上で、DeNAが得意とする映像と光、花火とドローンを駆使したショー「STAR NIGHT X TIME TRAVEL」が開催。内容は、2XXXのスターナイト、シニカルな主役、ハマスタで嫌々働いているドローンがタイムスリップし、スターナイトの歴史を知るというストーリー。
ハマスタを開設当時から見守っている横浜公園の主らしきおじいさんの顔がグラウンド全体に映し出され、ビジョンの映像に合わせて解説。2012年の初年度は、巨人時代の宮國椋丞が皮肉にも現監督の三浦大輔投手に投げ勝つシーンが映し出され、2013年も3連敗でスターナイト全敗。この年に配布されたペンライトが投げ込まれる光景も、自虐的に紹介した。
14年はエンジェルベルト・ソトのセーブ、筒香嘉智の決勝ホームランなどで勝利し、15年には山﨑康晃が新人セーブ記録を、16年はラミレス政権で初の勝ち越しなど、徐々に明るい内容となっていった。そして、19年は球団創立70周年という中で宮﨑敏郎がサヨナラヒットを放ち、20年はコロナ禍でもなんとかスターナイトを開催したことを経て、現在へ。
今年は、スタンドのファンにおじいさんとドローンが直接話しかける、リアルタイムの対応で試合を振り返る斬新な内容で、見るものを驚かせた。最後はドローンが未来に帰り、「10年連続の首位打者・佐野恵太のひひ孫の佐野未来」がサヨナラホームランを打つ場面で終了。最後まで見届けたファンによる拍手がハマスタを包んだ。
今回は5回終了時に、これまで活躍したプレーヤーのコメントを流し、試合前のスタメン発表でもゲームセンターでインベーダーを撃退する特別バージョンを用意するなど、いつもと異なる演出を用意。常連のコアなファンも、スターナイトならではのスペシャル感を楽しんでいた。
◆ スターナイト史上最高の結果に
スターナイト初日の戦前、DeNAの三浦大輔監督は「雰囲気が変わります。イベントということでイニング間もいつもと違ってくる。もちろんユニフォームもそうですし、スターナイトという特別なカードになるので、なんとか勝ちを届けられるようにしたい」とコメント。その言葉通り、首位争いを繰り広げている巨人相手に、2勝1引き分けと、スターナイト史上最高の結果をファンに届けた。
素晴らしい戦いとスペシャルイベントが「クロス」し、シナジー効果でより盛り上がりを見せた10年目の「STAR☆NIGHT」。「スポーツイベントの枠を越え、100年つづくカルチャーを、本気でつくりたい」という壮大な志の第⼀歩は、大成功に終わったのではないだろうか。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)