◆ 来週からは上位対決8戦
Aクラス入り目前の位置にいながら、4位から浮上するキッカケがなかなか掴めないソフトバンク。
10日の日本ハム戦も終盤に逆転を許し、9回になんとか追いついて引き分けに持ち込んだものの、勝ちきることはできなかった。
中盤までは先発のニック・マルティネスが好投を見せ、打線も4回にアルフレド・デスパイネの適時打で先制に成功。さらに相手の失策で1点を加え、5回にも柳田悠岐の適時二塁打で追加点。3-0とリードを奪って終盤を迎えた。
ところが7回、板東湧梧が四球の走者を一塁に置き、佐藤龍世に適時二塁打を浴びて失点。代わった渡邉雄大も近藤健介に適時打を許してしまうと、この回3人目の田中正義も安打と四球で二死ながら満塁に。
ベンチはこの回4人目の投手となる古谷優人をマウンドに送ったが、淺間大基の一二塁間深くへの打球は二塁手の三森大貴がダイビングで押さえるもどこにも投げられず、この間に二者が生還。3-4と試合をひっくり返されてしまった。
そのまま試合は9回表。二死二・三塁のチャンスで三森がセンターへの適時打を放ち、土壇場で4-4の同点に。
黒星は免れたものの、試合は逃げ切り失敗による引き分けで幕。ソフトバンクの引き分け数は12球団最多の「18」となった。
10日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した斎藤雅樹氏は、今季のソフトバンクについて「今年乗り切れないのは、終盤に追いつかれたり逆転されたりというのが目立つ」と語り、「きょうも勝ちきれなかったという試合。だからなかなか上位に行けないのかなと」と、浮上のキッカケを掴めない現状を解説する。
また、この日本ハムとのカードが終わるとロッテと3連戦、楽天と3連戦、そしてロッテと2連戦という8試合が控えていることも話題に挙がり、斎藤氏は「上位との直接対決ですからね。最低でも勝ち越していかないと縮まらない」と、あらためてその重要性を強調。
同じく番組に出演した金村義明氏は「これから先、厳しいのは他所も一緒」としつつ、「ただソフトバンクは森唯斗も帰ってきましたし、その連戦で上手くいけば一気にAクラスへというね。モチベーションも上がると思う」とコメント。
「不気味ですよ、これから先のソフトバンクは…」とまとめ、陣容が揃った時の強さを挙げつつ、今後の上位争いに関しての見立てを示した。