悔しさをバネに…自身2度目の完封勝利
西武が首位・オリックスを倒して連敗をストップ。
11日の試合は先発した今井達也が6回まで無安打の快投を見せ、最終的には9回・142球の完封勝利をマークした。
8月28日の日本ハム戦が5回7失点、前回登板・9月4日の楽天戦は3回1/3を7失点と苦戦が続く背番号11。
この日も序盤からボール先行の投球となるも、初回なんとか二死を奪って3番・杉本裕太郎を空振り三振に仕留めると、そこから一気にギアチェンジ。
4回には2番からの打順を3者連続三振、5回も2奪三振と凡打の山を築き、6回まで四球は3つ与えながらも無安打・無失点の快投で進んで行った。
迎えた7回、先頭の杉本に初安打を許したものの、そこから2連続三振を奪うなど無失点で切り抜け、8回も三振ひとつで三者凡退。球数は119球となっていたが、7-0とリードに余裕があったこともあって9回も続投した。
その9回は先頭の福田周平とつづく宜保翔に連打を浴びて試練を迎えるも、杉本からこの日13個目となる三振を奪取。二死を奪ってからの四球で満塁とするも、最後はアダム・ジョーンズを打ち取って完封達成。
終わってみれば142球の熱投。被安打3に与四球が4、13奪三振でプロ入り後2度目の完封勝利を成し遂げた。
復調の気配を見せた今井の投球について、11日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した谷繁元信氏も「きょうは良かったですよ」とコメント。
具体的には、「僕が見た感じですが、以前よりもフォームがコンパクトになった感じがする。コンパクトになりつつ、下半身でちゃんと持って行っていて、ボールの球離れを遅く、打者の近くで離そうとしていますよね」と気になった“変化”について触れつつ、「だからストレートに力があったし、スライダーのキレもすごく良かった」と好投の要因を解説した。
かつての夏の甲子園優勝投手であり、ドラフト1位入団ということもあって、周囲の求めるものは当然ながら大きくなる。
谷繁氏も「周りが思っているほど伸びていないという投手の一人だと思う。まだまだ力のある投手だと思っています」と語ったように、おそらくこの日の姿が“真の姿”に近いもの。
2年ぶりの完封、この快投をキッカケに不振から抜け出すことができるか。今後のマウンドから目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』