「トリプルスリーもできる」
ヤクルトの塩見泰隆選手(28)は18日、敵地での巨人戦に「1番・中堅」で先発出場。
第1打席から右安、右三、右本、左二と4打席連続で安打を放ち、史上71人目・76度目のサイクル安打を達成した。
前日の試合でもチームを勝利に導く満塁弾を放っているツバメのリードオフマンは、この日も初回の第1打席でいきなり安打を放つと、村上宗隆の投ゴロの間に本塁生還。先制のホームを踏む。
1-1の3回には、高めのボールに押し負けることなく右へと打ち返し、高々と舞い上がった打球はあわや本塁打という三塁打。さらに5回、今度は一死一・二塁のチャンスで、フルカウントから7球目のスライダーをまたも右方向へと運ぶと、これが今度は正真正銘のスタンドイン。巨人先発のC.C.メルセデスに対し、3打数3安打・3打点と躍動する。
極めつけは6回。1点差に迫られた中、一死走者なしで迎えた塩見の第4打席。メルセデスはすでにマウンドを降りていたが、3番手・高梨雄平の変化球を今度は思い切り引っ張って行くと、鋭い打球がレフト線ギリギリでバウンド。悠々と二塁を陥れ、この瞬間にプロ野球史上71人目・76度目のサイクルヒットが記録された。
塩見の大暴れは、もちろん18日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でも話題に。
解説者の達川光男氏は「見事でしたね。最初の3本は全部が右方向への打球で、シングルヒットにホームラン性のスリーベース、そしてホームランと。こういう打撃ができれば、トリプルスリーもできるんじゃないかというくらい」と語り、特に逆方向への力強い打撃を称賛。
つづけて「ヤクルトの中でいちばん身体能力があるのは塩見ですよ」と、もともとポテンシャルの高い選手であったことを付け加え、「塩見だったり、あと新助っ人だったり、去年まで戦力になっていない選手が戦力になっている。だから今年のヤクルトは強いんですよね」と、チームの快進撃の要因となっていることも強調した。
また、同じく番組に出演した江本孟紀氏は、「ヤクルトは左の良いバッターが多かったんですけど、右でこれだけきっちり打てるバッターが出てきたのは非常に大きいですね」とし、“右打ち”という部分も打線にとって大きいと解説。
こちらも「1番に入ってヤクルトの躍進の中心になっていますよね」と今季の働きぶりに触れ、今後のさらなる活躍にも期待を寄せた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』