◆ 勝ち星はキャリアハイを更新
パ・リーグ2位のオリックスは19日、京セラドーム大阪に西武を迎えて連勝。先発の山﨑福也が6回1失点と好投し6勝目を手にした。
先週のメットライフドームでも投げ合った山﨑福と渡邉勇太朗が先発。5カード連続で勝ち越しがないオリックスにとっては、6カード振りの勝ち越しを決めるためにも山﨑福の好投が求められる一戦だった。
「先制点をあげたくない」と話していた山﨑福は序盤の3イニングを無失点に抑えるも、4回二死無走者から4番・中村剛也に12号ソロを浴びて失点。それでも直後の裏の攻撃で5番・T-岡田が同じく二死無走者からライトスタンド上段へ飛び込む12号ソロを放ち同点とすると、6回には一死三塁と2番手・水上由伸を攻め立て、モヤがレフトへ犠牲フライを放ち勝ち越した。
山﨑福は6回を77球、被安打3、無四球、失点1の内容で降板。「ホームランを打たれてしまったボールは失投ですし、先制点を与えてしまったところは反省しなければいけませんが、全体的には調子自体もよかったですし、テンポよく投げられたと思います」と自身の投球を振り返った。
オリックスは7回から継投に入り、比嘉幹貴、海田智行、吉田凌、ヒギンスのリレーで8回まで1点差を守ると、8回一死一塁の場面で、T-岡田が相手5番手の森脇亮介からこの日2本目となる13号2ランを放ち勝負あり。最終回はクローザー平野佳寿が三者凡退でピシャリと抑えて4-1で勝利を収めた。
前カードから続く連勝を「3」に伸ばし、これで6カードぶりの勝ち越し。山﨑福は8月15日のロッテ戦以来となる勝ち星で、キャリアハイの6勝目をマークしている。
◆ T2発に指揮官も笑顔「いつもやってくれ(笑)」
試合後、山﨑福は「全体的に調子は良かったけど最近勝ちをつけてなかったので、今日は勝つという気持ちで(マウンドに)上がりました」とコメント。イニング数に関しては「もうちょっと行きたかった」と苦笑いを浮かべたが、「今年はチャレンジャーというのをチームとして掲げていますし、今もいい順位なんで、優勝します」と逆転V宣言。2本のホームランで援護したT-岡田は「完璧でした。最高の結果になってくれて良かったです。今は2位になってしまいましたけど、チャレンジャーの気持ちを忘れずに上を目指して頑張ります」と力を込めた。
中嶋聡監督は先発の山﨑福について「調子自体は前回も悪くなかったと思うけど、要所での一発。前回はランナーがいた時点での一発。(今日は)ソロ覚悟で攻めて行ったのが良かった。最少失点で切り抜けたのは大きい」と要所を締めた投球内容に言及。6勝目で自己最多という勝ち星については「内容的にはもう少し勝ててもおかしくない内容。ツイてないところもあった」と、シーズン当初からローテーションの一角として奮闘してきた左腕を評価した。
2発3打点と躍動したT-岡田については「2本のホームランともかなりのバッティングをしてくれた。ホームランをホームランで返すというのはね。今日はT!よくやった!いつもやってくれ(笑)」と笑顔を交えながらコメント。6カードぶりの勝ち越しに関しては「この先、連勝したからといって貯金が3つ4つ増えるわけじゃないので、ひとつずつ勝っていくだけなんで、みなさんが帰って来るまで頑張りましょう」と力強く語った。
この日はロッテも勝利したためゲーム差変わらず「2.5」。再逆転へ負けられない戦いが続く。
取材・文=どら増田