2021.09.22 17:45 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 1 | 終了 | 2 | 東京ヤクルトスワローズ |
横浜 |
凡事徹底
DeNAが記録に残るミスから記録には残らないモノまでミスを連発。投手陣の粘りも及ばず、敗戦を喫した。
同点で迎えた9回に悔しい結末が待っていた。マウンドに上ったエドウィン・エスコバーが先頭の村上宗隆にヒットを許し、一死一塁で西浦直亨の犠打をエスコバーと伊藤光がお見合いしてオールセーフに。三浦大輔監督は山﨑康晃を投入すると、山田哲人をスライダーで引っ掛けさせ、遊ゴロ併殺でチェンジかと思われた。しかし、ヤクルト・高津臣吾監督のリクエストが実り、最後は代打の中村悠平に、ストレートを弾き返されて決勝点を許した。
試合後、三浦監督が「ミスが重なった」と振り返ったように、攻守に渡ってミスが散見された。記録はヒットだったが、4回の失点はライトへの強い風に流されたボールを、二塁手・牧秀悟が深追いし、右翼手のタイラー・オースティンと連携がとれずに二塁打としたことで生まれた。その裏には無死一、二塁のチャンスで一塁走者の宮﨑敏郎がキャッチャーからの牽制で刺され、好機を不意にしてしまう。
そのほかにも、2回裏の攻撃では、二死一、三塁で伊藤光が左中間を深々と破る二塁打を放ち先手を奪ったが、一塁走者のネフタリ・ソトが生還できずに1点止まり。8回無死一塁の場面では、代走に俊足の神里和毅を投入しながら、桑原将志が送りバントを失敗。8回裏に勝ち越し打かと思われた佐野恵太の打球を好捕した塩見泰隆や、犠打を阻止した清水昇、一塁に全力疾走していた山田哲人ら、ヤクルトの選手たちのプレーとは対照的なプレーが目についてしまった。
指揮官も「ミスが失点につながった。練習するしかない」とポツリ。しかし、牧の守備については「最後は声の連携ですが、簡単なプレーではない。次に生かしてもらいたい」と、ルーキーを擁護した。
先発の大貫晋一はしっかりとゲームメイクし、三嶋一輝はいきなりのエラーにも動じず堂々のピッチング。7回のチャンスには代走の森が足でバッテリーを揺さぶるなど、痺れる場面も演出した。「凡事徹底」。発展途上のチームに、下を向いている時間はない。明日こそ首位のチームに一矢報いたいところだ。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)