「継投が成功して勝てた」こと
セ・リーグの首位攻防戦第2ラウンドは、阪神が前夜のリベンジを果たして2-1の辛勝。
点灯したばかりのマジックナンバーの減少を阻止し、再びゲーム差を「2」とした。
阪神・秋山拓巳とヤクルト・高橋奎二の投げ合いで進んだ試合は7回、阪神は3番手の今野龍太を攻め、島田海吏が一塁ベースに当てるラッキーな安打。
これが適時二塁打となって勝ち越し点を奪うと、7回裏からセットアッパーの岩崎優を投入。岩崎がイニングを跨いで8回一死まで投げると、今度は守護神のロベルト・スアレスへスイッチ。
スアレスは9回に一死満塁のピンチを招くも、3番の山田哲人と4番の村上宗隆を打ち取ってなんとか逃げ切り成功。2-1で阪神が競り勝った。
9日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した片岡篤史氏は、「きょう負けるとかなり苦しい展開だった」とペナントの行方を占う大きな一戦であったと語り、「4回以降無得点だった中、ラッキーではあったが7回に勝ち越し点が入った。こういうゲームをモノにしたというのは、タイガースにとって大きな一勝になる」と、厳しい展開を跳ねのけて掴んだ勝利の重みを強調する。
試合のポイントには「岩崎優とロベルト・スアレスの回跨ぎ」を挙げ、「最近のDeNA戦(10月7日)で8回に及川(雅貴)が出て決勝弾を打たれたこともあって、岩崎にもプライドがあったと思うんですよね」とリリーフエースの心中を察しながら、「勝利の方程式2人を前倒しで投入して、2人でこういった苦しいゲームを取ることができた。継投が成功して勝てたというのも大きいですね」と、チームの自慢でもある鉄壁のリリーフ陣が力を発揮して勝ちきった点も“大きかった”と振り返る。
泣いても笑っても、残すは12試合…。ヤクルトに優勝マジックが点灯している現状からも分かる通り、優勝への道はたやすいものではない。
片岡氏も「数字だけを見ればヤクルトが圧倒的に有利です」としながら、逆転優勝へ向けては「あと3試合残っている直接対決に全部勝つこと。勝たないといけない」と強調。
9日の“大きな一勝”をより価値あるものにするためにも、まずは10日の一戦を全力で勝ちに行くことが求められる。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』