一軍再昇格
ロッテの柿沼友哉が18日、7月6日に登録抹消されて以来の一軍昇格を果たした。
プロ5年目の昨季初めてシーズン通して一軍でプレーしたが、今季は5月17日に特例措置2021で一軍登録を抹消となり、その後新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。6月2日に再登録となったが、7月5日の楽天戦で足を痛め、翌6日に一軍登録を抹消。7月14日に左足第5中足骨骨折に対する固定術を施行した。9月29日の巨人との三軍戦で実戦復帰し、10月3日の楽天との二軍戦で公式戦出場を果たした。そして、今日一軍復帰となった。
ここ2年は悔しい終盤戦
2019年は「掴みかけたチャンスを逃した。最後は悔しかったです。そんなに打てていないですけど、それなりに順調にきていた中で、やっぱり最後の怪我というのは、どうしようもない部分はありますが、なんとか最後までできなかったかなと。CS争いしている中で、緊張感を味わえませんでした。そこはやっぱり自分のなかで、悔いが残ってしまいましたね」と、CSを争ったシーズン終盤の9月に左尺骨折で離脱し、シーズン中の復帰が叶わなかった。
昨季は9月に正捕手の田村龍弘が故障で離脱した後、9月13日のオリックス戦で同じ茨城県出身の美馬学を7回2失点に導けば、17日の西武戦では初完封・初完投を逃したが、岩下大輝を9回途中1失点に抑える好リード。さらにトレードで加入した澤村拓一(現レッドソックス)とともに、9月の月間最優秀バッテリー賞を受賞した。田村が故障で離脱していた9月は16試合に出場するも、田村が復帰した10月以降はわずかに5試合の出場にとどまった。
今季は7月に故障で離脱したが、優勝争う大事な終盤戦で一軍復帰。ただ故障で離脱している間に、シーズン途中にトレードで加入した加藤匠馬が存在感を高めた。加藤が先発マスクを被った試合は、22勝13敗5分と後半戦の快進撃を支えるなど、柿沼が故障で離脱する前と状況が変わりつつある。柿沼は与えられた出場機会で、自身の持ち味である“守備力”を発揮していきたいところだ。
文=岩下雄太