2021.10.18 18:00 | ||||
阪神タイガース | 2 | 終了 | 1 | 広島東洋カープ |
甲子園 |
最多勝争いからの抜け出しには失敗
広島の先発・九里亜蓮投手が18日の阪神戦(甲子園)に先発登板し、7回途中121球、11奪三振の2失点と力投。クオリティスタート(6回以上3失点以下)の内容で試合を作ったが、チームは1-2で敗れ、リーグ単独トップとなる13勝目を逃した。
九里は3回の先頭打者・佐藤輝明に右中間を破る二塁打を許すと、右翼手・鈴木誠也のファンブルもあって無死三塁のピンチを背負い、続く坂本誠志郎の犠飛で先制を許してしまった。さらに7回には、連打で無死一、二塁とされ、続くピンチバンターの島田海吏は三振に仕留めたものの、坂本にヒットを許して一死満塁。代打・糸井嘉男に犠飛を許し、2点目を失ったところで降板となった。
18日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説を務めた谷沢健一さんは「ピンチはあったが低めや変化球の制球力は見事だった」と評価し、「最多勝に向けてもう1回くらいチャンスあるかな」と語ると、同日の放送で同じく解説を務めた笘篠賢治さんが「チャンスはあるけど秘策もある」とコメント。1988年にヤクルトの伊東昭光が救援だけで18勝を挙げ、最多勝のタイトルを獲得したことを例に挙げ、中継ぎで勝ち星を重ねるプランを提示した。
笘篠さんは「残りゲームの中で中5日でいけば、24日に阪神と当たるんですけど、そこからまた試合間隔が開いてしまう。日程的なことを考えると、(24日に中6日の)玉村が行く可能性もあるので、その場合は途中で九里に代えてしまうなどの方法もある」との見解を示し、「最多勝を取らせようと思ったらみんなの協力が必要になるので、そういう知恵も働かせながら、うまくやってもらいたい」と主張した。
セ・リーグの最多勝は目下、広島の九里と、19日の試合に先発する阪神の青柳晃洋が12勝で並んでいる状況だ。さらに、柳裕也(中日)と髙橋優貴(巨人)が11勝で続いているが、中日と巨人は残り4試合ずつで、先発ではそれぞれあと1試合が濃厚。青柳は19日を含めてあと2回の先発機会が考えられるため、最多勝争いは最後まで持つれる可能性が高そうだ。
果たして広島は奇策を用いることになるのか!? 優勝&CS出場権争いと共に、個人タイトル争いも佳境を迎えつつある。