◆ 久々のハマスタで東が躍動!
DeNAがホームで5位・中日に2連勝。
これで両チームの勝ち負けが54勝71敗(中日は17分、DeNAは16分)で並んだ。
DeNAの先発はトミー・ジョン手術を経てこれが復帰後3度目の一軍登板となる東克樹。過去2戦はいずれもビジターでの試合だったため、これが久々の本拠地・横浜スタジアムでの登板となる。
立ち上がり、一死から味方の失策に安打が重なりピンチを迎えるも、後続を打ち取って無失点のスタート。すると2回以降はプロ初出場となった女房役・益子京右とのコンビネーションも冴え、2回から8回まではひとりの走者も許さない快投を披露。
打線も新人王に向けてラストスパートに入ったルーキー・牧秀悟の適時打で先制すると、5回は楠本泰史の2点適時打を呼び込む二塁打を放ち、さらに7回にはダメ押しの適時二塁打。4打数4安打・2打点の大暴れで好投を東を援護する。
迎えた9回は、この日が現役ラストゲームとなる武藤祐太が髙松渡を三振に斬り、9回一死からはケビン・シャッケルフォードが後続を連続三振に斬って完封リレーが完成。
投打ががっちり噛み合ったDeNAが中日に連勝。先発・東克樹は8回無失点の好投で、2019年8月23日以来となる2年ぶりの白星を掴んだ。
◆ 「来年につながる大きな1勝」
試合後、お立ち台に登った左腕は「久しぶりのこの光景。うれしい気持ちでいっぱいで泣きそうです」と喜びのコメント。
つづけて、「益子の良いリードのおかげで無失点に抑えることができました」と語り、ファームでコンビを組んできた女房役にも感謝を述べる。
また、打のヒーロー・牧も「東さんが復帰してから援護できなかったので、なんとしても先制点をと思っていた。良い結果で良かった」と笑顔。
2021年の新人王レースを全力で走る牧と、2018年の新人王・東の競演に、横浜スタジアムは温かい拍手に包まれた。
東は試合後の取材でも、「先発として長い回を投げ、役割をしっかりと果たせた。しかも勝つことができて嬉しいです」と語り、納得の投球ができたことを強調。
さらに、「ベイスターズファンがいっぱいのホームで勝つことは特別なこと。横浜で投げて勝つことができたのは、来年につながる大きな1勝になったかなと思います」と振り返り、故障からの復活へ向けた大きな一歩になったと語る。
見守った指揮官も、東の投球について「うまく緩急をつけて落ち着いて投げていた」と讃えつつ、「最後にひとつ勝ちが付くと気持ち的に全然違う。来シーズンが楽しみだと思います」と、この“1勝”の大きさに言及。
援護したルーキー・牧の躍動に関しても、「すごいとしか言いようがない。今日は何を更新したのか、こっちが逆に聞きたいくらい」と、日々さまざまな新人記録を掘り起こす23歳の打棒に最大級の賛辞を送った。
取材・文=萩原孝弘