◆ ベンチの采配が選手のメンタルにも影響?
阪神が今季最終戦に敗れ、77勝56敗10分けでレギュラーシーズンを終了。同時にヤクルトのリーグ優勝が決まり、2位でCSに臨むことになった。
阪神は2回に失策絡みで失点を喫すると、1点を追う2回、二死一、三塁の好機で先発の青柳に小野寺を代打起用したが、早めの仕掛けも実らなかった。3回以降はチャンスすら作れずゼロ行進。4安打完封負けで今季最終戦を終えることになった。
この結果に、26日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説を務めた田尾安志さんは「2回にエラーで与えた1点をどう感じるか」と主張。「エースの青柳を登板させているのだから、1点を取られても、2回裏のチャンスでの代打を我慢して青柳でいって欲しかった」と述べ、負けが許されない状況で阪神ベンチが下した早めの仕掛けに疑問を投げかけた。
田尾さんは「選手たちに1点くらいどうってことないという気持ちで捉えてほしかった」と語り、「エースを2回で降ろして点を取りにいったことで、あの1点を非常に大きく感じさせてしまった」とコメント。早めの仕掛けがチームに焦りをもたらした可能性を指摘した。
また、田尾さんは「ここにきてタイガースの野球が暗い。矢野監督の1年目の明るさはどこに行ったのかってくらい」と述べ、「1位になって以降、ずっと守りに入ったような野球で相手を攻める感じがあまりなかった」と主張。「2位が決まったことで挑戦者としてガンガン向かっていってほしい」と、心機一転CSでの巻き返しに期待を寄せ、「持っている力をフルに発揮するにはムード作りが大きい。明るいムードの中で選手をプレーさせてあげたい」との思いを口にした。
阪神は巨人とのCSを制し、再びヤクルトに挑戦することができるのか、その中で前半戦のムードを取り戻せるのかにも注目だ。