牽制アウトと思いきや…?
ロッテは29日、本拠地で日本ハムを相手に0-5で完封負け。
連敗は3に伸び、30日の今季最終戦を前に苦しい戦いが続いている。
この日も日本ハム投手陣の前にわずか2安打と打線が沈黙…。ホームが遠い展開の中で、存在感を放ったのが“不動の1番”である荻野貴司だ。
この試合でも第3打席で安打を放ち、これが今季の168安打目。自身初の打撃タイトルとなる最多安打も当確となっているが、実はその安打の後のプレーが大きな話題を集めた。
盗塁王争いも演じている手前、バッテリーの警戒も最大限に高まる中、牽制球でタッチアウトの判定を受けてしまう。
ところが、荻野はその判定を見て驚きの表情。すかさず井口資仁監督がベンチからリクエストを要求すると、リプレイ映像の荻野は咄嗟の判断で帰塁の手を替え、一塁手・髙濱祐仁のタッチをかいくぐっていたのだ。
この“神業”には解説者も驚きの声を漏らす。29日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した笘篠賢治氏は、「なかなかできるものではない」と、そのスゴさを解説する。
「ふつうはベースに右手から帰っていくというのが普通なんですが、右手を伸ばさずに地面に手を付けて、左手でベースの一番外側のフチに向かって帰塁をして、タッチを逃れているんですよね」と、笘篠氏は荻野が瞬時の判断で“帰塁時の手”を入れ替えた点を指摘。
つづけて、「帰塁する時に『やばい!』というのは思うんですけど、帰る時というのは大体自分の形になるもの」と、そこで身体の動きを制御することの難しさを挙げながら、「瞬時に左手に切り替えられるというのは、そうできることではないですよ。彼の感性でしょうね」とまとめ、“神帰塁”と荻野の反応を讃えた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』