6度目の挑戦でついに…!
パ・リーグは30日がレギュラーシーズンの最終戦。
日本ハムがロッテを5-3で下し、3連勝でレギュラーシーズンを締めくくった。
この日は10シーズン指揮を執った栗山英樹監督のラストゲーム。白星で締めくくりたい試合の先発を任されたのは、ドラフト1位ルーキーの伊藤大海だった。
9月7日に9勝目を挙げてから、6度の登板機会がありながら10勝目には手が届かず…。気が付けばレギュラーシーズンの最終戦、“10勝チャレンジ”もこの試合が最後のチャンスとなる。
初回は三者凡退のスタートも、2回は二死から初安打を浴び、3回には2本の安打を許しながらも無失点。先制点をもらった直後の4回も振り逃げや味方の失策でピンチを招きながら、最後は二死満塁から柿沼友哉を見逃し三振。走者を背負いながらもゼロを並べる力投を見せた。
5回にブランドン・レアードに適時打を浴びて1-1と試合を振り出しに戻されたものの、味方が7回に王柏融の適時二塁打で勝ち越しに成功。
1点リードの7回裏は三者凡退に退け、この日はここまででお役御免。7回・116球、9奪三振で1失点の好投。待望の10勝目を掴んだ。
30日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した高木豊氏は、「素晴らしい一年」と伊藤大海のプロ1年目を振り返りながら賛辞の言葉を並べる。
「ずっと安定して良かったんですけど、援護点がなかったり、その中で自分で崩れたこともあった」と、特に前半戦はチームが苦しい状況にある中で、伊藤も苦しい戦いを強いられた点を強調。
それを踏まえたうえで、「最初は負けが先行していた中で、途中で勝ち星でひっくり返しましたからね(最終的には10勝9敗)」と、最終的には貯金を作って終えた部分を讃えた。
今季は注目を集めるルーキーが例年以上に多かった中、春先から伊藤のポテンシャルの高さを評価していたという高木氏。
「初登板の時に見て、この投手は勝てるなと思いましたよね。まっすぐの力があって、コントロールもあった。それと、“一球にかける想い”ですね。これが伝わってくる」と、心・技・体のすべてを兼ね備えた投手であると語り、「すごく力のある投手だなと思います」と手放しで称賛した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』