相思相愛の指名
DeNAからドラフト4位で指名された法政大の三浦銀二投手が2日、DeNAの進藤編成部長、河原スカウティングディレクター、八馬スカウトから指名挨拶を受けた。
挨拶後、報道陣からの取材に応じた三浦は「横浜ベイスターズに行きたかったので、指名していただいてありがとうございました」と伝えたことを明かし、三上朋也、三嶋一輝、石田健大といった法政大のOBや、福岡大大濠高の坂本裕哉ら数多くの先輩が在籍していることもあり、「先輩も多いですし、(合宿所が)神奈川ですし、ベイスターズも県をあげて応援しているので、とても愛着がある。ベイスターズで良かった」と笑顔を見せた。
三嶋と坂本からは祝福の連絡が届き、特に坂本からは「自分が1年のときに3年だったので、ずっと良くしてもらっていて、こっちに来てからも連絡をよく取っている。おめでとうという言葉と、コロナが落ち着いたらご飯でも」と、声をかけられたことを喜んでいた。
同姓の三浦監督にも「テレビでコントロール良く、テンポよく投げているのが印象的で、気持ちの強いピッチャーだなと思っていた。(同姓ということで)勝手に親近感が湧いているので、準備の仕方やピッチングのこと、色々聞いてみたい」と弟子入りも志願した。
スカウトは人間力も評価
担当の八馬スカウトは、3月に行われたベイスターズのファーム対法政の試合で「(ベイスターズのバッターが)三振をバタバタ取られて、その前のキャンプ視察でもベース板の上のボールの力が強いと感じた。プロのバッターに対して真っ直ぐで三振が取れるのは魅力で、完成度も高いピッチャー」と評価し、「即戦力としてチームで求められているところで活躍してもらいたい。できれば先発として勝負してもらいたい」と期待を込めた。
また、「皆さん、よく練習して人間的にも凄いと、いいところしか言わない」と述べ、「高校3年から日記もつけ、入浴後にはストレッチ、朝が弱いと感じているので、散歩を日課にしている。自己管理も凄い」と、野球以外の面も高く評価する。
技術面に関して本人は、「コントロールとテンポ、三振を取りたいときに三振を取れる。勝てる投手を目指しているので、そこを武器にしてやっていきたい」との抱負を語り、精神面では「負けないという気持ちをずっと持っていたい。負けず嫌いって部分は負けたくない」とコメント。「開幕一軍と、1年間一軍で戦える体力をつける」ことを直近の目標に掲げた。
「山あり谷ありで人間的にも成長できた」と振り返る大学時代を経て、相思相愛のベイスターズで輝きを増すことができるか、注目だ。
取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)