ニュース 2021.11.08. 10:35

打つだけじゃない!“1つ先の塁”を狙う走塁が光ったロッテの攻撃

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昨年ファイナルステージ進出を決めたときのロッテナイン(C)Kyodo News
 2位・ロッテは、3位・楽天との『2021 パーソル クライマックスシリーズ パ』のファーストステージを1勝1分で、リーグ優勝したオリックスの待つファイナルステージに駒を進めた。

 第1戦は8回にエチェバリアの同点ソロ、9回に代打・佐藤都志也のサヨナラ打、第2戦ではマーティンの値千金の同点ソロも素晴らしかったが、この2戦を通してロッテの“1つ先を狙った走塁”が光った。

 まずは第1戦、2-1の3回一死一、三塁から安田尚憲が放ったレフトへの浅い打球で、三塁走者の中村奨吾は迷うことなくタッチアップし、3点目のホームを踏んだ。

 第2戦でも、0-2の2回無死一塁から山口航輝が放ったセンター左への当たりで、一塁走者のエチェバリアは二塁でストップすることなく三塁へ。続く岡大海の二塁併殺の間に三塁走者のエチェバリアが生還した。

 続く藤岡裕大がセンター前に安打を放っており、仮に山口の中安でエチェバリアが二塁でストップしていたとしても、岡の二併で二死三塁となり、藤岡の中安で1点を返していたかもしれない。

 ただ、二死走者なしと二死三塁では状況も違い、楽天バッテリーもまた藤岡に対し違った攻めをしてきたはずだ。そう考えると、山口の中安でエチェバリアが三塁に進み、岡のダブルプレーの間に1点を奪えたのはチームにとっても大きい。

 1-2の4回は一死一塁の場面で、山口が3ボール2ストライクから6球目のチェンジアップをレフトへ安打を放つと、スタートを切っていた一塁走者のエチェバリアが長駆ホームインした。

 得点にこそ結びつかなかったが第1戦では、0-0の初回一死一、二塁からレアードの打席中に先発・則本昂大の暴投で、すかさず二塁走者のマーティンが三塁を陥れば、3-1の3回二死一塁で山口のセンターへの当たりで一塁走者のレアードが三塁に進塁し、3-1の4回は先頭の藤岡裕大がライト右の当たりで、スピードを緩めることなく一気に二塁を陥れた。

 今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、試合前練習を10月30日の日本ハム戦だけしか見られていないので、説得力にかけてしまうが、試合前の走塁練習を見ていても、打撃練習をする打者が打った打球に対し、二塁ベース上や三塁ベース上でなんとなくスタートを切っているのではなく、試合を想定して練習しているように見えた。オンライン取材で1つ先の塁を狙う意識についてある選手に質問すると「普通にやっているだけです」と話すなど、チーム全体で浸透し、日々の積み重ねにより先の塁を狙う意識が普通の感覚になってきているのだろう。

 9、10月はチーム全体で当たりが止まっていたこともあり、連打が少なくなかなか1本の安打で一、三塁、一気にホームに還ってくるという形を作れなかった。この2試合では久々に“足を絡めた”マリーンズらしい攻撃で、得点することができた。ファイナルステージに向けて、足を使った攻撃で得点できたことはチームにとって大きいのではないだろうか。そんなことを感じさせる2試合だった。

文=岩下雄太
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