ニュース 2021.11.10. 12:18

鍵を握るのはトップバッター?! 五十嵐さんが語るCSセ・ファイナルステージの見どころ

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2021.11.10 18:00
東京ヤクルトスワローズ 4 終了 0 読売ジャイアンツ
神宮

日本シリーズ進出を懸けたラストバトル


 『JERAクライマックスシリーズ セ』の1stステージを制した巨人を待ち受ける、セ・リーグ王者ヤクルト。いよいよ日本シリーズ出場をかけたファイナルステージが11月10日(水)から始まる。

 そこで今回は、昨年までヤクルトでプレーし、CS出場経験もある五十嵐亮太さんにファイナルステージの見どころや展望、両チームの投打のキーマンなどについて、お話をうかがった。



ファーストステージで見えてきた巨人のキーマン


——巨人がファーストステージを勝ち上がってきました。この2試合の戦いぶりをどう見ましたか?

五十嵐さん 岡本が出ていない中で打線が上手く繋ぎましたよね。そのあたりが原監督の采配の上手さというか、うまくハマった印象を受けました。

シーズン終盤に大きな連敗もしてチーム状態が一度崩れたと思うんですけど、それでも最後の数試合で「CSをどう戦っていくのか?」というふうに切り換えて、そのままの流れでファーストステージに入っていけたことが結果に繋がったと思います。

原さんの采配ももちろんなんですけど、選手たちにも自分たちがどういう戦い方をすれば勝ち上がれるのか、ということがしっかりと伝わっているように見えました。


——気になった選手はいますか?

五十嵐さん トップバッターの松原ですね。どこのチームもそうですけど、トップバッターが出塁してクリーンナップが返すという形が基本ですし、4番に入っている丸も安定していますから、そういう意味で松原が出塁する、しないがすごく大きい。ヤクルトからすると松原を出さないことが大事になってくると思います。


——打線のキーマンも松原になってきますか?

五十嵐さん そうですね。もちろん4番に入っている丸の調子もいいですから気にはなるんですけど、でも長打を単発で打たれる分にはそんなに怖くない。それよりも松原が出て、坂本が繋いで丸が返す、そのあとにウィーラーを迎えて何点かとられてしまう方がイヤ。

ヤクルトからしたら、そういう形は避けたい。だから下位打線をしっかり抑える、上位から始まるときはランナーをためていない状況で中軸を迎える、そんな流れで試合を進めたい。そのうえでもトップバッターの松原をどう抑えるか、そこが大事ですね。


——ピッチャーでキーマンになってくるのは誰になりますか?

五十嵐さん 僕が中継ぎをやっていたのでやっぱり中継ぎが気になってしまうんですよね。今年のアメリカのポストシーズンもそうでしたけど、短期決戦はなかなか先発が長いイニング持たない。その中でどうやって勝ちに繋げていくかと考えたら、やっぱり重要になってくるのが中継ぎ。巨人の場合でいうと、後ろの3人(ビエイラ、中川、デラロサ)に繋げるまでの中継ぎ陣がキーマンになってくると思う。


——第二戦もシーズンで2ケタ勝っている高橋優貴を1回2/3で降ろして、そのあとを7投手が無失点でリレーしました。

五十嵐さん そうなんです。後ろの3人への繋ぎ方ですね。ファイナルステージでもそこが大事になってくると思います。これはヤクルトにも言えることですけど。


——ヤクルト目線で見ると、阪神よりも巨人が上がってきたことはイヤですか?

五十嵐さん イヤだと思いますね。もともと持っている力があるということと、あとはシーズン終盤の丸のバッティングも神がかっていましたので、この調子で巨人がファイナルに上がってきたらヤクルトも抑えるのに苦労するだろうなとは思っていました。


——丸の名前が出てきますが、どのあたりに調子の良さを感じますか?

五十嵐さん シーズン終盤の丸は、ボール球を振らなかったですし、甘く入ったボールは見逃さない。スイングにそんなに力感はないんですけど、それでも捉えて長打にしてしまう。こういう状態の選手が4番にいて、その前には坂本がいる。この二人の前にはさっき話した松原がいますから、彼が塁にいる状態だと抑えるのも難しくなってくる。


——そこに岡本が帰ってきたらさらに手強くなりますね。

五十嵐さん 岡本がこの打線に戻ってくると、厚みが一気に増しますからね。そうなるとヤクルトは先発ピッチャーがとても重要になってくる。


五十嵐さんが選ぶ投打のMVPと陰のMVP


——そのヤクルトですが、すでに色んなところで聞かれていると思いますが、2年連続の最下位から今シーズンはどこが一番変わったと思いますか?

五十嵐さん やっぱりピッチャーですよね。チーム防御率も大きく下がりましたし(2020年 4.61→2021年 3.48)、8回は清水、9回はマクガフというのがしっかり固定できたこと。その前を投げる中継ぎ陣もしっかり試合を作りました。

ケガで離脱しましたけど、楽天を自由契約になって加入した近藤、巨人からきた田口、あとはサイドにしてよくなった大下とか、中継ぎの層が一気に厚くなった。

もともと打線はいいですから、ピッチャーが抑えている間に打線がどうにかしてくれるという、いい相乗効果が生まれましたよね。


——五十嵐さんは「今季のヤクルトMVPは高津監督」と雑誌でお話されていましたけど、選手の中から選ぶとしたら誰になりますか?

五十嵐さん バッターだとやっぱり村上ですよね。年間通して4番にどっしり座ってなおかつ成績も残しましたから。

ピッチャーだと清水ですね。登板数(72試合)も含めて清水の頑張りがやっぱり大きかった。去年あれだけの活躍(50試合登板して最多ホールド獲得)をして、2年連続の活躍(50ホールドの日本記録)ですからね。

先発陣に2ケタ勝った投手がいない中でリーグ優勝ができたというのは、やはり清水の活躍、貢献度が大きい。


——ちなみに「陰のMVP」を選ぶとしたら?

五十嵐さん トップバッターの塩見、2番を打つことも多かった中村の頑張りも大きかった。でも、うーん、やっぱり中村かなぁ。

中村はキャッチャーとしてのリード、配球はもちろんですけど、色んな打順を任されても結果を残したということと、サンタナ、オスナの間を打つときは、中村がいたからこそ、打線に上手く繋がりを作れたところもある。

打つ方、守る方で一皮むけた成長が見られたので「陰のMVP」というか、本当のMVPに近い活躍を見せてくれたと思います。



注目したい両チームのリードオフマン


——長いシーズンを戦った後のクライマックスシリーズ、選手たちの疲労も蓄積されていると思いますが、中継ぎ陣はやはり全試合投げる覚悟でスタンバイしているものですか?

五十嵐さん もちろんそうです。清水もそうだと思いますけど、中継ぎはその覚悟を持ってCSに挑んでいますから。ビハインドの場面でもいく覚悟を持って準備をします。


——結果的に登板はしなくても、ブルペンでは毎試合準備をすることもあり得るということですね。

五十嵐さん そうですね。だからCSは戦い方、準備の仕方もシーズンとは変わってきます。


——ヤクルトが勝ち抜く上でのポイントはどこになりそうですか?

五十嵐さん ピッチャーだと思います。ある程度試合を作ってくれれば、あとは打線が打ってくれると思いますから。だから投手陣がどれだけ我慢できるか、粘れるか、そこがポイントになってくると思う。


——ヤクルトのキーマンは誰になってきますか?

五十嵐さん トップバッターの塩見ですね。中軸の山田、村上の前に出塁できるかどうかが大事になってくる。


——巨人のキーマンが松原、ヤクルトは塩見ということで奇しくも共にトップバッターになりましたね。

五十嵐さん 両チームともに中軸が当たっていますから、トップバッターの松原、塩見が塁に出ることができるか? そのあたりの働きぶりを見比べながらファイナルステージを見るのも面白いですよね。


——すばり、何勝何敗でどっちが勝つ?

五十嵐さん 4勝2敗、いや4勝1敗でヤクルトですね。1、2戦をポンポンと勝ってスイープするつもりでやって、途中ヤクルトが全く打てない菅野には負けての4勝1敗。それくらいで勝ち抜けたい(笑)。

2敗までしてしまうと巨人が一気に来そう。その上でもヤクルトは初戦を絶対に取りたいですし、丸の調子をどうにかして落としたいところだと思います。

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